日米両国において出入国に関するコロナ関連の規制がほぼ完全になくなったこともあり、「今年の夏休みこそは!」と考えているラスベガスフリークも多いに違いない。
そんな旅行プランを立てる際に欠かせないのがホテル選び。楽しい作業であると同時に悩ましい作業でもあったりする。
特に当地ラスベガスにはさまざまなグレードのホテルが無数に存在しているばかりか、大きなイベントなどの日程によって宿泊料金が激しく変動したりするのでホテル選びは慎重を要する。
たとえば宿泊日が一日ちがっただけで宿泊料金が数倍に跳ね上がったり、また大きなイベント会場に近いというだけで低グレードのホテルが高級ホテル以上の価格設定になったりすることは珍しいことではない。
そういった瞬間風速的な高い料金に目を奪われていると、各ホテルの日ごろの評価やグレードの上下関係がわからなくなってきて、「高い料金だから高級ホテルだろう」などと思って宿泊してみたら期待ハズレの内容だったということもある。
そうなるとホテルの格や序列が客観的にわかる指標のようなものがほしいところではあるが、残念ながらそのようなものは無い。
星の数で格付けしている評価機関や団体もあったりするが、根拠や基準が曖昧であてにならない。
では何を参考にすればよいのか。当たり前の話になってしまうが、やはりそれは価格だろう。
需給バランスという市場原理で決まる価格こそが各ホテルのグレードや実力を計る客観的な指標になるはずだ。
といってもイベントなどの「特需」の影響を受けてた瞬間風速的な価格ではなく、平常時の宿泊料金で比較すべきであることはいうまでもない。
ただラスベガスの場合、街全体に影響が出るような大きなコンベンションやスポーツイベントだけでなく、それぞれのホテル内で開催されるイベント、たとえば企業の新製品発表会や代理店会議などもあったりして、平常時の宿泊料金というものは意外と少なかったりする。
ちなみにここでいう平常時の宿泊料金とは、「どんなに利用客が少ない日でもこれよりは安くは売らないぞ」というホテル側のプライドが感じられる料金、あるいは 「これより安く売ると採算が取れないので、それ以下なら売らないほうがよい」といった下限の料金で、その金額こそがそのホテルのグレードを推測する際の尺度になるといってよいだろう。
というわけで前置きが長くなってしまったが、ある一定期間を通じてそのホテルが提示している一番安い宿泊料金を調べてみた。
具体的には、日本からの観光客が夏休みを利用して訪れるであろう7月と8月の2ヶ月間に、各ホテルが公式サイトで提示する日々の宿泊料金の中で最も安い料金を調べ出し、安い料金を提示しているホテルの順に並べてみたのが以下のリストだ。
なおラスベガスのホテルには悪名高い「リゾートフィー」(1泊ごとに加算される)というものがあるので、それを加えて比較してある。
世間一般の評価では Bellagio、Caesars Palace、Wynn、Venetian、Cosmopolitan などが高級グレードとされているが、果たしてそのような評価になっているのかどうか。また宿泊を検討していたホテルが想定した順位にランクされているかどうか。そんな部分を見ながらホテル選びの際の参考にして頂ければ幸いだ。
(HOTEL: ストリップ地区の主要ホテル、 Rate: 7,8月の宿泊料金の最安値、 RF: リゾートフィー、Total: 宿泊料金とリゾートフィーの合計。単位は米ドル)