ゴルフに強い大型スポーツ店がホテル街にオープン

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 今週は、先週の金曜日にストリップ地区のホテル街にオープンした大型スポーツ専門店 DICK’S Sporting Goods を紹介してみたい。(上の写真)

 カジノ、ナイトショー、大自然観光などで有名なラスベガスは、ショッピング天国としても知られている。
 たとえばホテル街に全米最大級のショッピングモール「ファッションショー」があったり、「空」の色が変わることで知られる大型室内モール「フォーラム・ショップス」、ベニスの水路とゴンドラが自慢の「グランドキャナル・ショップス」、そして超高級ブランド店ばかりが軒を並べる「クリスタルズ」、さらには通常であれば市街地から遠く離れたところにあるのが一般的なアウトレット・モールがホテル街から至近距離にあるなど、異なる形態の大型ショッピング施設が狭い範囲内にいくつもそろっている。
 結果的に、どんなジャンルの商品を探すにも不便を強いられることがないのがラスベガスのショッピング事情で、実際に買い物だけを目的として当地を訪れるリピーターも少なくない。

 そんな中、長らく盲点だったのがスポーツ用品の分野だ。郊外に行けば地元民向けの大型店が複数存在しているものの、観光客が徒歩で行ける範囲に目立ったスポーツ店はなかった。
 今回オープンした DICK’S はそんな不便を解消すべくしてホテル街に登場した期待の大型専門店で、これまで百貨店ブルーミングデールズが入居していた上下2フロアを使っての店舗面積は 99,000平方フィート(約9200平方メートル)というから恐れ入る。
 これは広さの単位「東京ドーム」の約20%、「東京ドームのグラウンド部分」の約75%に相当する。(上の写真は自転車のセクション)
 ちなみにこの DICK’S、もともとは釣具店としてスタートし、その創業は戦後間もない 1948年。そのときの創業者 Dick Stack 氏の名前が店名となっており、現在の社長は息子の Ed Stack 氏。開業当時は東海岸地区だけでの出店だったが、今では西海岸地区も含め全米に約600店を展開している。

 今回オープンした場所は前述のファッションショー・モール内。(写真内の楕円形の屋根はこのモールのストリップ大通り側の入口)
 ホテルの位置で説明するならば、ウィンの向かい側、トレジャーアイランドの北側で、その施設内の一番西寄りの位置、つまりストリップ大通り側の入口から入った場合は一番奥の付近に DICK’S は位置していることになる。目印としては百貨店 Dillard’s の直前で、ハンバーガーショップ Johnny Rockets があるカドを左手に回り込むように進むとわかりやすい。

 とにかく広い。当然のことながら品揃えも豊富で、ゴルフやテニス用品はもちろんのこと、ハンティング用の銃からカヤック(写真)まで、ありとあらゆるスポーツ用品を取り揃えている。
 それらすべてをわざわざ書き出す必要もないだろうが、あえて現場の売り場に沿って取扱いジャンルを具体的に列挙してみると、ゴルフ、テニス、ハンティング、銃、カヤック、自転車、トレーニング・マシン、ダーツ、野球、サッカー、アメフト、ラクロス、水泳、バレー、バスケット、アイスホッケー、スキーなどで、これら売り場はすべて2階のフロアにある。

 1階は基本的に各種スポーツのウェアシューズ、そして帽子やサングラスなどで、ブランドごとのセクションもあったりする。
 数あるブランドの中でも特にアンダーアーマー(写真上)とナイキは専用のセクションが設けられており、店長いわく、この2つのブランドは特別な位置づけとしてマーケティングしているとのこと。
 ちなみにアンダーアーマーの商品は2階にも陳列されており、力の入れようが感じられる。

 さて、日本からの一般観光客がこの種のスポーツ店に何を期待し、何を買い求めるのか。
 それは十人十色、各自さまざまなので、ここで一方的に決めることはできないが、この DICK’S における注目ジャンルは、やはりゴルフということになるだろう。
 そのように書くと、「書いている本人がゴルフが好きなだけだろう」と思われるかもしれないが、そうではない。
 じつはこの DICK’S、全米規模の大型ゴルフ専門店 Golf Galaxy のオーナー企業でもある。つまり、仕入れなどにおいて、ゴルフに関しては他のスポーツ用品に比べて相対的に強い価格交渉力があり、実際にゴルフのセクションは得意分野としているようで、他のセクションよりもかなり広い。

 取り扱いブランドに関しては「ほとんどすべて」と考えてよいだろう。
 ちなみに TaylorMade、Nike、Callaway、PING などに混ざって日本の MIZUNO のアイアンも陳列されていたのはうれしい。愛国心的な発想で商品を見たところであまり意味は無いが、BRIDGESTONE も住友ゴムの SRIXON もボール部門ではかなり目立っていたことは喜ばしい。
 ただ、中国資本に買い取られた日本の名門、本間ゴルフのクラブは見当たらなかった。ボールにおいてプロ使用率ナンバーワンとされる韓国資本の Titleist はクラブではあまり目立っていなかったものの、さすがにボールでは存在感を示していた。
 なお、シャフトの切断やグリップの交換などもすぐにやってもらえるが、Golf Galaxy とは異なり、残念ながら試打の施設はない。(Golf Galaxy はラスベガス近郊に2軒あるが、グリーンバレー地区とサマリン地区で、どちらもホテル街からは車で15分以上と近くはない)

 まだ開業して数日しかたっていないためか、価格管理などにおいて準備不足による不具合が多発しており、店長は店内を走り回っていた。
 商品棚に掲示されている開店セール価格がレジのシステムにきちんと入力されていなかったり、割引クーポンの読み取りに誤動作があるなど、レジでのトラブルはしばらく続くかもしれないが、スポーツ好きならそれなりにショッピングを楽しめるはずなので、ぜひ足を運んでみるとよいだろう。営業時間は月曜日から土曜日までが 10am~9pm、日曜日が 11am~7pm。

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