チキンバーガーの専門店がオープンしたが、アメリカにはチキンバーガーは存在しない!?

この店の店内の壁に飾られているラスベガスのショーガールに扮したニワトリ

この店の店内の壁に飾られているラスベガスのショーガールに扮したニワトリ

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 開業してからすでに数ヶ月が経過しており、ニュースとしては新鮮味に欠ける話題かもしれないが、たまたま行く機会があったのと、最近注目されている「チキン」がテーマの店なので、昨年秋に PARK MGM ホテル(旧モンテカルロ)にオープンしたチキンバーガー店を紹介してみたい。

アメリカのチキン騒動

 ハンバーガーといえば、その食材はビーフというのがお決まりだが、近年はなぜかチキンが注目されている。
 特に昨年は全米展開するチキン専門のライバル店同士が「当店のほうが元祖」「当店のほうが美味しいはず」といったバトルをネットで展開。
 すぐに SNSなどを通じて一般市民も巻きこんだ騒動に発展し、その新商品などの味比べのために全米の各店舗で長蛇の列が出来たばかりか、その行列に「割り込んだ、割り込んでいない」でケンカになった客同士が相手を刺し殺すという殺人事件まで起きてしまったことは記憶に新しい。

 そのライバルの2店とは、PopeyesChick-fil-A。どちらも日本ではあまり知られていないが、それぞれ 2500店舗以上を展開する巨大チェーン店だ。
 ここまで読んで頂いた読者は、そのどちらかの店舗が PARK MGM にオープンしたんだろうと思うに違いないが、さにあらず。
(ちなみに Popeyes はエクスカリバーホテルのフードコート内など、Chick-fil-A はプラネットハリウッドホテルの入口付近など、それぞれすでにラスベガス地区に存在している)

チキンバーガー店「クラックシャック ラスベガス」オープン

 今回紹介するのはその両店とはまったく関係ない Crack Shack(クラックシャック) というチキンバーガー店。サンディエゴやロサンゼルスなど南カリフォルニア地区でわずか5店舗だけ展開する小規模なチェーン店で、今回のベガス進出でやっと6店目ということになる。すべて直営店でフランチャイズ店はないとのこと。

この店の壁に飾られている、宇宙飛行士とニワトリを合体させた珍妙なアート

この店の壁に飾られている、宇宙飛行士とニワトリを合体させた珍妙なアート

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アメリカでは「チキンバーガー」という表現はしない

 この店の話に入る前に、いま使ったばかりの「チキンバーガー」という言葉についてふれておきたい。
 チキンバーガーと表現したのには理由がある。そのほうが日本の読者にとってはその商品をイメージしやすいからだ。
 しかし実際には「チキンサンドイッチ」が正しい。というのもアメリカでは、「バーガーはビーフ」と決まっており、ビーフが入っていないものはバーガーと表現しないことになっているからだ。

 当然のことながら、アメリカのマクドナルドの公式サイト内においては、フィレオフィッシュマックチキンはハンバーガーの項目にリストされていない。(日本マクドナルドの場合はその限りではないが)
 一方、日本のモスバーガーやロッテリアには「チキンバーガー」がちゃんと存在している。
 その理由はたぶん、日本で「サンドイッチ」という言葉を使うと、白い食パンで食材を挟んだものをイメージしがちで、丸いバンズに挟まれたものは想像しにくいからと思われるが、とにかくアメリカでは「チキンバーガー」という表現はしない。
(個人経営の店などでチキンバーガー、ベジバーガーといった言葉が使われていることはあるようだが、それはあくまでも例外と考えるべき)

小さく見える赤い文字が CRACK SHACK

小さく見える赤い文字が CRACK SHACK

 前置きが長くなってしまったが、Crack Shack で「サンドイッチ」というカテゴリーでリストされている各種商品は、いわゆる一般のハンバーガーと同様、丸いバンズに挟まれたものであって、白い食パンに挟まれたものではないことをあらかじめ知っておく必要がある。

目印は巨大なニワトリ

 さて、この店があるのは PARK MGM のストリップ大通り側の歩道に面した、かつて Double Barrel というビールパブがあった場所。屋内のセクション以外に、歩道に面した屋外セクションもある大きな店だが、入口を探すのに苦労はしない。巨大なニワトリが目印だ。

ニワトリが着ているのは、ベガスを本拠地とするアイスホッケーチームのユニフォーム

ニワトリが着ているのは、ベガスを本拠地とするアイスホッケーチームのユニフォーム

 自称「一般のファストフード店とは異なり高級路線」とのことだが、受付スタッフがいたり、ウェイトレスやウェイターが注文を取ってくれるレストランスタイルの店ではない。
 他のファストフード店と同様、先に注文と支払いを済ませ、出来上がったバーガー、いやサンドイッチを所定の位置で受け取り、着席も自由席なので、注文してから食べるまでの流れとしてはマクドナルドなどと何ら変わりはない。

壁には、ニワトリを題材にした珍妙なアートが飾られている

壁には、ニワトリを題材にした珍妙なアートが飾られている

 それでも店内の装飾や雰囲気などはそれなりに工夫がなされており、一般のファストフード店とは一線を画しているが、店内のいたる所に不気味な姿のニワトリのアートが飾られているのは何とも珍妙で、この店内装飾は好き嫌いが分かれそうだ。

ラスベガスのネオン博物館の風景とニワトリの合成写真

ラスベガスのネオン博物館の風景とニワトリの合成写真

クラックシャック ラスベガスのメニューと値段

 さて気になるメニューについてだが、基本的にはほとんどがチキンを使ったサンドイッチで、ビーフもポークもフィッシュもない。チキン専門店という意味でのコンセプトは明確で、ぶれていないところは評価したい。

 そのチキンサンドイッチは全部で9種類。価格は一番安いものが $10、一番高いものが $13.50。もちろんマクドナルドなどよりはかなり高いことは否めないが、すべてにおいて高めの価格設定になりがちなストリップ地区のホテルのレストランにおいては普通といったところか。

 値段はともかく、Double CluckerFirebirdSenor CroqueHangover など、どれもワケのわからない意味不明の名前が付いているので、オーダーする際はどれにしたらいいか迷ってしまうにちがいない。
(実際に試食した際の各種サンドイッチなどの写真は、腕が悪いのかカメラが悪いのか、とても美味しそうに見える写真には撮れなかったので、店の了解を得て公式サイトの写真を掲載)

左が Double Clucker、右が Firebird。 (公式サイトより)

左が Double Clucker、右が Firebird。 (公式サイトより)

 それでもメニューには、ベーコン、トマト、オニオンなど、その内容物が詳しく書かれているので、それをじっくり読めばわかるわけだが、その内容物よりも知っておいたほうがよいことがある。それは一般のハンバーガーのバンズに相当する部分。
 これにはブリオッシュ、ポテトロール、ジャイアントビスケット、ボリヨブレッドの4種類あり、どれも見た目は色も形も普通のハンバーガーのバンズと大差ないように見えるので、どれでもいいようにも思えたりするが、これが微妙にというか、かなり食感が異なるので慎重に選んだほうがよいかもしれない。

左が Senor Croque、右が Hangover。

左が Senor Croque、右が Hangover。

 その4種類のバンズ、各チキンサンドに対して自由に選べるのではなく、たとえば Double Clucker にはポテトロール、Senor Croque にはブリオッシュ、Hangover にはジャイアントビスケットというように、それぞれのチキンサンドによってバンズの種類は決まってしまっているので、バンズにこだわる場合はその部分に注意するようにしたい。

 どれがいいかは個人の好みによるので何ともいえないが、しっとり系のバンズが好きな場合は、Hangover はオーダーしないほうがよい。ビスケットという名称からパサパサ感はある程度想像していたが、どうもしっくりこなかった。
 ポテトロールとブリオッシュは想定内で問題なしだが、ボリヨブレッドは食べていないので不明。

 ちなみに Hangover をオーダーしてみたのには理由がある。この Hangover(意味は二日酔い)はラスベガスを題材とした同名の映画のタイトルであるばかりか、他の8種類は、どの店舗にも存在しているメニューだが、この Hangover だけはラスベガス店とサンディエゴ本店にしかないからだ。
(その映画のあらすじを知りたい場合は、このラスベガス大全内の こちらのページ へジャンプ)

左が Chicken Oysters、右が Deviled Eggs。

左が Chicken Oysters、右が Deviled Eggs。

 チキンサンド以外で有名なのが Chicken Oysters($10.50)。もちろんオイスターといってもカキとは関係ない。ニワトリの股関節の近くにあり、一羽の中からほんの少ししか取れない貴重な部位とのこと。それのフライというわけだが、少々味付けが濃いように感じた。

 その他としては、Deviled Eggs($5.00)というものがある。安いからか人気らしい。ゆで卵の上に少々工夫をこらしたトッピングが乗っただけのものだが、これは万人受けしそうな味で悪くない。
 Poutine($12)というメニューも人気らしいが(ロシアの大統領の名前とはスペルが違うばかりか、ロシアではなくカナダ東海岸地方の伝統料理。ただこの店の場合、それがメキシカン風にアレンジされているとか)、今回の訪問では食べていないので味は不明。

 あと、MINI BISCUITS($6)というメニューに、MISO-MAPLE-BUTTER と称するモノが付いてくると書かれており、興味があったのでオーダーしてみたところ、文字通り味噌とメイプルシロップとバターを合体させたような風味で、これがなかなかイケていた。

6種類のソースが置かれているテーブル

6種類のソースが置かれているテーブル

胸肉かモモ肉かが選べる

 なお、個別メニューの話ではないが、知っておいたほうがよいことがある。それは、チキンサンドによっては、オーダーする際に「Breast」にするか「Thigh」にするか聞かれるということ。ようするに胸肉モモ肉かの違いだが、もちろんパサパサ系が Breast、しっとり系が Thigh であることは言うまでもない。

 ソフトドリンク($3.25、おかわり自由)のマシンの近くに、6種類のソースが用意されていて自由に取ってこれるようになっているので、チキンサンドが好みの味ではなかった場合は、それらのソースで味を調整するという方法もある。

 トータル的な結論としては、ビーフ系のハンバーガーが好きな者には向いていないことは当然として、チキンというジャンルで比較しても、Popeyes や Chick-fil-A のほうがレベルが高いような気がしたが、それはあくまでも個人的な感想。こういったことは個人差が大きいので、チキンサンドイッチに少しでも興味がある者は、とりあえず足を運んでみるとよいだろう。

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クラックシャック ラスベガスの場所と営業時間

 場所は前述の通り PARK MGM のストリップ大通りに面した歩道。営業時間は日曜日から木曜日が午前9時から深夜12時まで、金曜日と土曜日が午前9時から深夜1時まで。

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