先週のこのコーナーでスティーヴ・アオキ氏を取り上げたところ、いくつか問い合わせが寄せられた。
　その結果、日本にも熱狂的なファンがいることがわかったと同時に、逆に「そんな有名な DJ だとは知らなかった」といったメールも寄せられ、日本での知名度はそれほど高くないのかも、と思ったりもした。
　もちろんアメリカではスーパースターで、特に若いゼネレーションの間では、彼の名前を知らない者などほとんどいないはずだ。
（このページに掲載されている写真は、すべてかつてアオキ氏がナイトクラブ Hakkasan に出演した際のファイルフォト）

　そんなアオキ氏に関して（彼の父親も含めて）、ファンの人には今さら説明するまでもないし、ファンではない人にはネットで検索してもらうとして、ここではラスベガスらしく、彼以外も含めたカリスマ DJ たちがどれほど稼いでいるかの、驚きのその数字を紹介してみたい。

　ズバリ以下は、経済誌フォーブスが発表した 2018年の世界で活躍するDJたちの推定所得番付だ。

　ここに名を連ねるトップクラスの DJ たちの出演料は一晩20万ドル（約2150万円）を超えるというから恐れいる。一晩といっても、文字通り一晩中パフォーマンスを繰り広げているわけではない。
　一般的にナイトクラブは夜10時すぎに開門、早朝3時ないし4時ごろに終わりとなるわけだが、最初の数時間はいわゆる前座的な者が担当し、カリスマDJ たちは夜がかなり更けてから登場するのが普通なので、実働は１時間程度のことが多い。とてつもない時給ということになる。

 1. Calvin Harris (4800万ドル)
 2. The Chainsmokers (4550万ドル)
 3. Tiësto (3300万ドル)
 4. Steve Aoki (2800万ドル)
 5. Marshmello (2300万ドル)
 6. Zedd (2200万ドル)
 7. Diplo (2000万ドル)
 8. David Guetta (1500万ドル)
 9. Kaskade (1350万ドル)
10. Martin Garrix (1300万ドル)

　1ドル108円で換算すると、１位のカルヴィン・ハリスは50億円超え、４位のアオキ氏も30億円を超えており、彼らが途方も無い収入を得ていることがわかる。それだけ人気があることの何よりの証といってよいだろう。

　ちなみに、ここにリストされたすべての DJ が世界を股にかけて活動していることはいうまでもないが、驚くことなかれ、このトップ10のうちの 9人（The Chainsmokers はデュオなので正確には10人）は、ラスベガスに軸足を置きながら年間スケジュールを組んでいる。つまりラスベガスのナイトクラブでの出演が一番多い。
　唯一、第8位デヴィッド・ゲッタだけがスペインを中心にヨーロッパで活動しているわけだが、このラスベガスへの集中ぶりは、まさに「ナイトクラブの聖地」とされるこの街の面目躍如といったところか。

　最後に、デヴィッド・ゲッタ以外の DJ が、向こう数ヶ月間に出演するラスベガスのクラブと、それぞれのクラブの所在ホテルを紹介して今週の記事を終わりとしたい。

 1. カルヴィン・ハリス： Omnia、Wet Republic
 2. チェーンスモーカーズ： XS、Beach Club
 3. ティエスト： Hakkasan、Wet Republic、Omnia
 4. スティーヴ・アオキ： Hakkasan、Wet Republic、Omnia、Jewel,
 5. マシュメロ： KAOS
 6. ゼッド： Hakkasan、Wet Republic、Omnia
 7. ディプロ： XS、Beach Club、
 9. カスケイド： KAOS
 10.マーティン・ギャリックス： Wet Republic、Omnia

◎ Omnia、Wet Republic： MGMグランド
◎ Hakkasan：MGMグランド
◎ Ominia： シーザーズパレス
◎ Beach Club： アンコール
◎ Jewel： アリア
◎ Kaos： パームス
◎ XS： ウィン

　なお、上記 DJ たちの詳しい出演日程は ラスベガス大全 コンサート・イベント情報 に掲載。