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日本の「くら寿司」がラスベガスのチャイナタウンに進出

 7月2日、日本の回転寿司店「くら寿司」がラスベガスのチャイナタウンにソフトオープンした。
 ラスベガスに回転寿司店はすでに存在しており、また、くら寿司も10年ほど前からロサンゼルスに進出し多店舗展開していることを考えると(近年はダラスやシカゴにも出店)、今さら驚くほどの話題でもないという感じだが、ベガスで和食が恋しくなったりするリピーター読者や当地に住む日本人コミュニティーにとっては、日本の大手企業がラスベガスに進出したことは、それなりに意義あるニュースといってよいのではないか。
(くら寿司株式会社は東証1部上場、アメリカ側の子会社 Kura Sushi USA は米ナスダック市場に上場申請中)

 出店した場所はチャイナタウン地区のほぼ中央付近。番地でいうならば、4258 Spring Mountain Road。リピーター読者や地元民には「居酒屋市座の向かい側に完成したばかりの商業施設の中の一番道路に近い位置」といったほうがわかりやすいかもしれない。
 ちなみに日本での各店舗のフルネームは「無添くら寿司」となっているようだが、こちらでの名称は「KURA REVOLVING SUSHI BAR」
 「リボルビング」とはもちろん回転という意味で、この店でクレジットカードを使うと自動的にリボルビング払いにされてしまうわけではない。

 冗談はさておき、今回の取材に応じてくれた店長 Davoさん(写真)によると、可能な限り日本のシステムをそのまま導入し、サービスやオペレーションも日本のやり方をほぼ踏襲しているとのこと。

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 たとえば、遊び心を演出するために日本の各店舗が設置している「ビッくらポン!」や、皿をカバーする「鮮度くん」の導入などは日本とまったく同じだ。
 「ビッくらポン!」とは、各座席の頭上の位置に置かれた、カプセル入りのおもちゃを収納している箱型の装置で(下の写真)、「鮮度くん」は寿司が乗った皿をホコリなどから保護するための自社開発の半球状のカバーのこと。
 ちなみに「ビッくらポン!」のアメリカでの名称はそのまま「Bikkura-Pon!」で、「鮮度くん」の英語名は「Mr. Fresh」

 そしてこの「ビッくらポン!」は、賢くできていて、客が15皿食べると自動的にその客の前におもちゃを出してくる。
 子連れ家族などにとっては楽しい演出だが、そこで気になってくるのが、「15皿という枚数をどうやって自動的に数えているのか?」という疑問。そこにはこの会社ならではの工夫があった。
(下の写真はビーフの軍艦巻き。このグリーンの皿の扱いに秘密が)

 くら寿司を知る日本の読者には今さら説明の必要もなさそうだが、じつは寿司を食べ終えた皿は、そのつど各座席に設置されている専用の穴(写真下)に落としていくようになっていて、そこで枚数がカウントされるというわけだ。
(Davoさんに「この穴にうっかりスマホとかを落としてしまった場合どうなるのか?」と質問してみたところ、笑いながら「ロサンゼルス店でもそういう人は見たことがないので知りません」との返事)

 ついでにその先も説明しておくと、穴に落とされた皿は自動的に食洗機まで運ばれるようになっているため、人間による片付け作業や洗う作業が不要ということになり、人件費の節約に役立っているわけだが、実はこのシステム、単なる効率化だけのためではないらしい。他人の視線を気にするお客様の気持ちに配慮したシステムでもあるとのこと。
 というのも、従来型の回転寿司店では、食べ終わった皿を積み上げてそれを店員が数えるようになっているため、周囲の人たちに何枚食べたかがわかってしまうが、このシステムではそういった心配は不要。お一人様の女性客にもかなり好評らしい。(食べた枚数は目の前にある画面に表示されるので、自分では常にわかるようになっている)

 お一人様といえば Davo さんが、「ビッくらポン!」でおもちゃをゲットするためのアドバイスをしてくれた。
 この店では、4人以上が座れるテーブル席と、一人客でも利用しやすいカウンター席(写真上)があるわけだが、カウンター席に複数の人数で座った場合、皿を落としていく穴は一ヶ所に集中させるべき、ということ。(上の写真内の右下に、横長の緑色に見える部分が皿を落とす穴)
 どういうことかというと、カウンター席には各自の目の前に皿を落としていく穴や「ビッくらポン!」が設置されており(一人客でも不便なく利用できるように)、もしカップルなど2人でカウンター席に着席し、それぞれが8枚、7枚食べ、それらの皿を各自の目の前の穴に落としていった場合、せっかく合計で15枚食べても、おもちゃは出てこないということ。どちらか一方の穴に全部落とせば 15枚になりおもちゃをゲットできるというわけだ。

 「鮮度くん」(写真)に関しても説明しておくと、キッチンから店頭に出され回転し始めた皿は、ICチップや各種センサーによって時間経過が管理され、2時間を超えた皿は自動的に廃棄処分になるように設定されているとのこと。

 ラスベガスの衛生当局は飲食店に対して、生モノの食材を常温の環境下に放置することを禁止しており(それに関する話題は週間ニュース第1135号の「ラスベガスのラーメンのスープがぬるいワケ」にも掲載)、本来であれば回転寿司そのものが当地では認められるべきではないが、近年アメリカでも寿司文化に理解が示されるようになってきていることと、回転中の皿の温度管理などに対する店側の努力もあり、やっと回転寿司自体が認められるようになってきたため、この2時間ルールはかなり厳格に守られているようだ。
 そんなこともあり、店内の室温はやや低めに設定されているので、冷房が苦手な者は何か羽織る物を持っていったほうがよいかもしれない。

 装置やシステムの話ばかりで、まだ寿司の話にぜんぜんふれていないが、寿司に限らず、ラーメン、そば、うどん、焼きそば、チャーハンなど、あまりにも品数が多く、個別に説明することが困難なのと、そもそもそれらを食べたわけではないので、メニューや価格に関しては各自で公式サイトなどで調べていただければ幸いだ。
 なお、寿司以外のメニューの価格はさまざまだが、寿司だけは原則一皿 $2.50 で統一されている。お茶は日本と違って有料(おかわりは自由)で $2.60
 味のレベルに関しては、10年以上も前にロサンゼルスに進出し多店舗展開しているということは、それなりの評価を得ていることの何よりの証拠で、「巨大都市ロサンゼルスの消費者のお墨付き」と考えてよいのではないか。ちなみにロサンゼルスのアジア系コミュニティーは世界最大級。

 オーダーの方法についてだが、ラーメン、そば、うどん、さらにはデザートなどの寿司以外の注文はもちろんのこと、寿司の注文においても(回転していない寿司を個別にオーダーすることが可能)、ウェイトレスなどに伝えるのではなく、原則としてすべてタッチパネルで行うことになる。会計作業も同様。
 画面の操作は総じてわかりやすくできていて、この種の飲食店の端末としてはユーザーインターフェースの完成度はかなり高いという印象だ。
 画面の言語は、英語、日本語、中国語(繁体字)の3ヶ国語から選んで設定でき、需要が高いと思われる韓国語、スペイン語はない。

 営業時間はまだソフトオープンの段階なので正式には決まっていないようだが、11:30am から 11:00pm ぐらいになるのではないかと思われる。
 ランチタイムとディナータイムの間に休業時間が入ることは無く、また、ランチライムとディナータイムで料金に差を付けることもないという。休業曜日はなく週7日オープン。

 なお、アルコールのライセンスがまだ取得できていないので、しばらくはビールなどアルコール類の提供はできない。(アメリカの飲食店では、料理を提供するビジネスライセンスなどと、アルコール飲料の提供に対するライセンスはまったく別の扱いで、後者の取得にはかなり時間がかかるのが普通)

 場所は冒頭でもふれたとおり 4258 Spring Mountain Road で、ストリップ地区のホテル街からは Spring Mountain Road を西に進んでチャイナタウンプラザを過ぎてすぐ右側。Arville Street との交差点の右手前(北東角)なので、Arvill まで行ったら行き過ぎ。
 所要時間的には、トレジャーアイランドホテルの前の交差点からタクシーやウーバーで 10分以内。
 たとえ寿司を食べる気分じゃなかったとしても、うどん、そば、ラーメン、どんぶり物など、和食系の大衆メニューなら何でもそろっているので、和食に恋しくなった際はぜひ足を運んでみるとよいだろう。

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