Total Rewards が Caesars Rewards に名称変更

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 今週は、ラスベガス・リピーターにとっては「へぇー、そうなったんだ。どうして?」と興味を持てるニュースと思われるが、大多数の一般の観光客にとってはおもしろくもなんともない名称変更の話題。

 名称変更と言えば先週、北ストリップ地区にある某ホテルが名称変更のプランを発表し話題を集めているが、それに関しては日を改めてレポートさせてもらうとして、今回ここで取り上げる名称変更はプレーヤーズクラブ・カードに関して。

 プレーヤーズクラブ・カードとは、日本でいうところのポイントカードのようなもので、つまり各カジノホテルが、航空会社のマイレージカードや家電量販店などのポイントカードと同様、その顧客のカジノでのプレー実績や宿泊やレストランなどでの利用に応じて、各種割引や特典、さらにはキャッシュバックなど、さまざまな還元サービスをおこなうために発行しているカードのこと。
 そして各カジノホテルでは、そのプレーヤーズクラブ・カードに独自の名前を付けており、今回の話題の中心となっているそのカードの名称は「Total Rewards」

 「たかが一つのホテルのカードの話か」と思うことなかれ。この Total Rewards は、プレーヤーズ・クラブ・カードの元祖ともいえる存在であり、またその顧客データーベースも世界最大規模とされている大御所で、現在のラスベガスのストリップ地区にある10ヶ所のホテルがこのカードを発行している。

 歴史を振り返ると、プレー実績に対してさまざまなサービスを提供するいわゆる「コンプ」というシステムを、ポイントカードという手段で公平かつ可視化したのが、当時の Harrah’s社が 1997年にスタートさせた「Total Gold」というカードで、それが Total Rewards の前身だ。
 この Total Gold は画期的なマーケティング手法として注目され、その後すぐに競合ホテルも追随。今ではほぼすべてのカジノホテルが同様のカードを導入しており、「業界スタンダードを作ったパイオニア的なカード」ということがいえる。

 その Total Gold カードは 2000年に Total Rewards カードに名称変更。そして Harrah’s社はその後、ライバルであった Caesars社を吸収合併したことを機会に、社名を Caesars 社に変更。
 そんな歴史をたどってきた Total Rewards が 19年の歳月を経て、このたび 2月1日から「Caesars Rewards」に名称変更になったというのが今回のニュースだ。

 単なるカードの名称変更と言ってしまえばそれまでだが、あまりにも存在感が大きいのと、広く定着していることから、現在ストリップ地区のいたるところで、その名称変更を知らせる広告表示が目に飛び込んでくる。
 もちろん「いたるところで」と言っても、シーザーズ社のホテルであることは言うまでもないが、10ヶ所ともなると、その露出度は半端ではない。
 ちなみにその10ヶ所とは、シーザーズパレス、バリーズ、フラミンゴ、パリス、プラネットハリウッド、ハラーズ、リンク、リオ、クロムウェル、ノブだ。

 さて気になるのが、それほどまでに広く定着していた Total Rewards の名称をわざわざ変える理由は何だったのか、ということになるわけだが、それは意外と単純というか、なるほど当然と思える理由で、Total Rewards だとどこの会社のカードだかわかりにくいのと、各ホテルがどこの会社に所属しているのかわかりにくいからとのこと。
 つまりカード名に社名を入れることにより、対象となっているホテルが自社のホテルであることの認知度のアップを図りたいというわけだ。

 すでにカードの現物も新たな名称でデザインされており、またカードを発行しているサービスカウンターなどの名称も変更済みで(写真)、今回の名称変更のプロジェクトは一気に完結したことがうかがえる。

 これまでの Total Rewards カードを持つベガス・リピーターにとってはポイント還元などのルールが変更になっていたりしていないか気になるところだろうが、とりあえず現時点では名称変更以外には何もアナウンスされていない。ただ、近日中に何か変更されるのではないかとの噂もあるが、定かではない。

 新たなカードの取得は、サービスカウンターやカジノの現場(ブラックジャック、バカラ、ルーレットなどのテーブル)で従来のカードを提示すれば、すぐにその場で Caesars Rewards カードを発行してもらえる。

 最後に、これから初めて カードメンバーになりたいという人のために、取得方法を簡単に説明しておきたい。
 各ホテルのカジノフロア内にサービスカウンター(Caesars Rewards と表示されているカウンター)があるのでそこへ出向き、簡単な用紙に必要事項を記入し、写真付き身分証明(日本からの観光客の場合はパスポート)を提示すれば、その場ですぐに発行してもらえる。
 記入方法がわからない場合でも、だまってパスポートを差し出せば、よほど機嫌が悪いスタッフでない限り、記入を代行してくれるはずだ。もちろんカードの発行や維持に、手数料や年会費などは一切発生しない。
 利用方法も特にむずかしいことはなく、たとえばスロットマシンなどをプレーする際は、そのマシンに用意されている専用挿入口にカードを差し込みプレーするだけでよい。
 プレーしている間の投入金額やプレー回数などが自動的に記録されポイントとして貯まっていく。プレー終了時は抜き取ることを忘れる者が多いので注意したい。
 ブラックジャック、ルーレット、バカラなどのテーブルゲームの場合は、プレー開始時に現場のディーラーにカードを提示しておけば、退席時に、ディーラーもしくはピットボスと呼ばれる現場の責任者が、プレー実績として平均的な賭け金や継続時間を端末機器に入力してくれる。
 レストランやナイトショーなどにおいて「Caesars Rewards カードを提示すれば割引」といったサービスも見かけるので、とりあえず支払いの際はカードを提示するようにしたほうがよい。仮に割引にならない場合でも、ポイント加算の対象となっていることが少なくない。

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コメント(2件)

  1. さくら より:

    ラスベガス大全様、休暇をラスベガスで過ごすようになって20数年、このサイトの大変有用な情報を毎週欠かさずチェックさせていただき重宝しておりました。皆様のご努力に感謝いたします。
    ところで、以前、「ジャックポット速報」「スポットショー」「コンベンション」の情報を載せていただいてたのですが見当たらないのですが(すみません、IT関係にうといので・・・)もうその情報は載せていただけないのでしょうか?お忙しいところまことに恐れ入ります、もしなくなったとしたら・・とても残念です。どうかどうか再開をお願いいたします。お体ご自愛ください。

  2. takecyann より:

    いつもたのしくはいけんしています。こんかいの、しています。こんかいのけんですが、
    さいきんほてるをよやくしたのですが。シーザースできたのですが。いぜんのばんごうではありませんでした。かわっていました。

    ぜんかいのホームページは。いままでのがなれていたので、とまどいました。
    こんべんしょんが、みにくく。いちらんででてこないので。。こんかいのよやくも、
    あれをみて、4がつの8?かた 10万以上のコンベンションがとあせりましたが。

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