ギネスビールで作る、目でも楽しめる2度おいしい二層ビール

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 3月17日、マンダレイベイホテルのショッピング街「マンダレイ・プレイス」内に、世界的に有名なアイルランドのビールメーカー、ギネス社の公式ロゴショップ GUINESS STORE がオープンした。

 ちょうどこの日は、アイルランドにキリスト教を布教した Patrick 宣教師の命日とされるアイルランドの祝日「セント・パトリックス・デー」St.Patrick’s Day)ということもあり、こよみ的にも開業を祝う形となった。

 アメリカにおける第1号店で、なおかつアイルランド以外では最大の店舗という触れ込みだったので、大いに期待をして現場に足を運んでみたが、残念ながら特に広いという印象はなく、やや拍子抜けといった感じだ。(上の写真の左半分がこの店)

 ギネスと聞くと、同社の社長の発案で始まった世界記録集「ギネスブック」を思い出すが、かつてラスベガスにあった「ギネス世界記録博物館」のような展示があるわけでもなく、また店内でビールの試飲ができるわけでもない。

 ここは純粋なロゴショップと考えるべきで、ギネスファンにとっては垂涎の的かもしれないが、一般の人にとってはロゴ入りグッズが買える場所、ということ以上の期待はしないほうがよい。

 しかし、ガッカリするのはまだ早い。となりがアイリッシュパブ「Ri Ra」で(一番上の写真の右半分)、これがなかなかいい雰囲気を出している。

 ギネス・ストアとは別経営ではあるが、いい意味でかなり互いを意識し合いながらの共存共栄の営業をしているようで、ここに行けば普通にギネスビールを飲めることはもちろんのこと、かの有名な「Black and Tan」「Half and Half」の不思議な世界を楽しむこともできる。

 ちなみにそれらはどちらも、二つの異なる色のビールをひとつのグラスに混ざらないよう工夫しながら注ぎこみ、上下に色が別れた状態を視覚的に楽しみながら、味覚的にも絶妙な変化を味わおうというもの。

 どちらの場合も色が濃い方のビールにはギネスを使うのが一般的で、それが上段になり、下段に入れる色が薄いほうのビールの種類によって「Black and Tan」と呼んだり「Half and Half」と呼んだりする。
 なんとそんな楽しいビールが3月末まではギネス・ストアの開業とセント・パトリックス・デーを祝して 1杯4ドルというからうれしい。(4月以降の値段は不明)

 さっそく両方をオーダーしてみたのがこの写真。
 残念ながら写真の撮影も注ぎ方も失敗のようで、特に左のグラスは二層に分かれている様子がわかりづらい。

 一度このビールの存在を知ってしまうと、自分でもやってみたくなるのが人情というもの。しかし残念ながら道具なしではむずかしい。

 だが、これまたガッカリするのはまだ早い。この店を出て、もう一度ギネス・ストアに戻れば、その秘密兵器 Pouring Spoon10ドルで手に入れることができる。これを買って日本に持って帰ってホームパーティーなどで実演してみればウケることまちがいなしだ。

 ではそれを使ってどうやれば2層ビールを作ることができるのか。他人が作成したユーチューブの映像で恐縮だが、百聞は一見にしかず、以下の動画を参考にしていただきたい。
 皆さん苦労しているようで、きれいに二層に分かれていなかったり、汚くこぼれたりいろいろだが、繊細な日本人がやれば、もう少しうまくできるはずだ。

動画1
↑ ジャバジャバとこぼれすぎ。もう少し丁寧にできないものか。

動画2
↑ 勢いがありすぎて、左のコップが2層になっていない。

動画3
↑ 説明は一番くわしいが、ギネスビールを使っていない。

動画4
↑ とりあえず成功しているが、画面の揺れが気になる。

動画5
↑ 2層の幅のバランスがいまいちなのと、名前が Black and Blue。

 さて話はまたパブに戻るが、この店は、入口側からの見かけよりも奥行きが深く、一番奥にメインのダイニングルームがある(写真)。

 店内の雰囲気は典型的なアイリッシュパブのような部屋もあれば、そうでない部屋もあり、さらに壁などに飾られたレトロ調のさまざまなグッズや絵が、それぞれ独特の楽しい雰囲気をうまく醸し出している。

 ひとりで飲みに行く場合や、少人数でカウンター席を希望する場合は入口近くの部屋、人数が多い場合は一番奥がいいだろう。

 メニューも豊富で、「ベーコン&キャベツ」(写真、$13.95)や「シェファード・パイ」($14.95)など伝統的な料理がちゃんと用意されているところもうれしい。

 アイルランドの食文化に敬意を表してさっそくそれらをオーダーしてみた。
 一般的に、日本人から見たアイルランドや英国の料理は決して評価が高いものではないが、今回試してみたこれら二つの料理は十分に日本人の味覚に合うレベルのものだった。
 とは言っても、次回にまたオーダーするかというと、そうはしないだろう。
 それは、まずいという意味ではなく、どうせならいろいろな物を試してみたいということで、特に深い意味はない。

 ギネスビールや上記の二層ビール以外にも、さまざまなビールが用意されており、もちろんスコッチウイスキーなどのハードリカーやカクテルも豊富だ。夜は生バンド演奏もある。
 軽く一杯やりたくなったときには覚えておいて損はない店といってよいだろう。

 営業時間は月曜日から木曜日が 11am ~3am、金曜日が 11am~4am、土曜日が 9am~4am、日曜日が 9am~3am。子供の入店も可。

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