ついに開業! ベガスで1番高い超高層カジノホテルを写真で徹底解説

16年の歳月を経てついにオープンした超大型カジノホテル Fontainebleau。

16年の歳月を経てついにオープンした超大型カジノホテル Fontainebleau。

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 2023年12月13日、長きにわたり未完成のまま放置されてきた超大型カジノホテル Fontainebleau がついにオープンした。

 超大型と表現するには理由がある。数あるラスベガスの超高層ビルの中でも高さで2位を約20メートルも引き離してのダントツ1位がこのホテルだからだ。
(ただし居住用の建造物ではない SkyPod を除く。「高層ビルの高さ TOP-10」は当サイトの バックナンバー第1277号 に掲載)

 ついにと表現するのにも理由がある。2007年に建設工事が始まったものの、リーマンショックの不況により建設は途中で頓挫し会社も倒産。その後オーナーシップが二転三転。
 そんな紆余曲折を経たのち、工事開始から16年の歳月を費やしてやっと開業にこぎつけたのが今回オープンした Fontainebleau だからだ。

 超大型と聞くと気になるのは部屋数だろう。開業に至るまでに館内の設計変更などがあったためか、さまざまな数字が報道されてきたが(スイートルームとレギュラールームの数の振り分けなどで部屋数はどうにでもなってしまう)、現時点で一番もっともらしい部屋数は3600前後のようだ。
 高さは 737フィートと発表されているので約224メートルということになる。

 立地場所はストリップ大通りの北エリア。ラスベガスをよく知る読者にとっては、サーカスサーカスホテルの斜め向かい側、もしくはリビエラホテル(すでに解体済)があった場所のすぐ北側といえばわかりやすいかもしれない。

 さて、これまでの経緯や運営会社などについての詳細は別の機会にふれるとして、今回は館内の様子などを写真で紹介してみたい。
注意: 枚数が多いので回線速度などによってはすべての写真を取り込むまでに時間を要する可能性あり)

 写真を紹介する前に補足として当ホテルの名称 Fontainebleau の発音やカタカナ表記についてふれておきたい。
 Fontainebleau はフランスの地名なのでフランス語の発音を尊重すべきだろうが(フォンティーヌブローもしくはフォンテーヌブローといった感じか)、かつて日本の帝国ホテルにあった非常に有名な高級フランス料理店の表記が「フォンテンブロー」だったということもあり、当サイトでもこれまでの記事ではそのように表記してきた。

 一方、当地ラスベガスでは地元のニュースメディアもホテルのスタッフも発音は「ファウンテンブルー」でほぼ統一されている。
 フランス語で Fontaine が噴水bleau が青なので、アメリカ人にとって「ファウンテン」+「ブルー」と発音したくなるのもわからなくもない。
 さて当サイトでのカタカナ表記はどうすべきか。まだ決めかねているが、ラスベガスでタクシードライバーなどに目的地を告げる際は「ファウンテンブルー」と言わないと理解してもらえないかもしれない。
 以下は今回の記事のメインコンテンツであるファウンテンブルー(アメリカ流!)の写真。撮影は 12月18日。

【まずは周囲の環境から】

周囲の環境はこのような感じ。画面右側が Fontainebleau、中央下に見えるのはサーカスサーカスホテル、左下はマクドナルド、中央の奥は日本でいうところのタワーマンション。

周囲の環境はこのような感じ。画面右側が Fontainebleau、中央下に見えるのはサーカスサーカスホテル、左下はマクドナルド、中央の奥は日本でいうところのタワーマンション。

画面中央の奥に見えるのは、かつて「ストラトスフィアタワー」と呼ばれていた建造物で現在の名称は「スカイポッド」。画面左にかすかに写り込んでいるのはヒルトンホテルなどを含むリゾーツワールド。

画面中央の奥に見えるのは、かつて「ストラトスフィアタワー」と呼ばれていた建造物で現在の名称は「スカイポッド」。画面左にかすかに写り込んでいるのはヒルトンホテルなどを含むリゾーツワールド。

Fontainebleau が存在しているところの南側の道路の一部の名称がこのホテルの名前に。かつては「<span>Elvis Presley</span>」という道路名だったが、ホテルの私道に相当する部分の名称変更をクラークカウンティー(ラスベガスが属する行政単位)の担当部署が承認。

Fontainebleau が存在しているところの南側の道路の一部の名称がこのホテルの名前に。かつては「Elvis Presley」という道路名だったが、ホテルの私道に相当する部分の名称変更をクラークカウンティー(ラスベガスが属する行政単位)の担当部署が承認。エルビスも墓の中で泣いているかも?

ストリップ大通りを挟んで斜め向かい側の場所に、日本でいうところの交番がつい最近になって出現。交番があるから安心安全と解釈すべきか、それともあまり安全ではない場所だから交番が出現したのか...。それは読者の判断に任せたい。

ストリップ大通りを挟んで斜め向かい側の場所に、日本でいうところの交番がつい最近になって出現。交番があるから安心安全と解釈すべきか、それともあまり安全ではない場所だから交番が出現したのか…。それは読者の判断に任せたい。

【このホテルの外観】

エントランスの前には垂直に立てられたキャデラックが。

エントランスの前には垂直に立てられたキャデラックが。

子供を抱えた狛犬。狛犬は日本にも中国にも定着しているが、これは中国系のギャンブラーの存在を意識しての演出か。

子供を抱えた狛犬。狛犬は日本にも中国にも定着しているが、これは中国系のギャンブラーの存在を意識しての演出か。

チーズなどで見かけるような穴がデザインとなっている外壁。この壁の下に並ぶ窓の奥はフィットネスジム。窓際にトレッドミルがずらりと並んでいるのでストリップ大通りの景色を見下ろしながらワークアウトができるということか。

チーズなどで見かけるような穴がデザインとなっている外壁。この壁の下に並ぶ窓の奥はフィットネスジム。窓際にトレッドミルがずらりと並んでいるので「ストリップ大通りの景色を見下ろしながらワークアウトしてください」ということか。

【ロビーなどカジノ以外の館内】

円形にデザインされた広々したロビー。チェックイン・チェックアウトのカウンターは周囲に配置。中央には立派な花が。どことなくMGMグランドのロビーにも似ているが、あちらの中央には花ではなくシンボルのライオン像が。

円形にデザインされた広々したロビー。チェックイン・チェックアウトのカウンターは周囲に配置。中央には立派な花が。どことなくMGMグランドのロビーにも似ているが、あちらの中央には花ではなくシンボルのライオン像が。

中央に飾られていた花は赤っぽく見えていたので季節的にポインセチアかと思いきや、近づいてみると赤いバラとピンクのオーキッドだった。

中央に飾られていた花は赤っぽく見えていたので季節的にポインセチアかと思いきや、近づいてみると赤いバラとピンクのオーキッドだった。

他のカジノホテルと比べると、ロビーからカジノまではかなり離れている。途中の通路の雰囲気は、カジノホテルであることを忘れさせてくれるような静かな環境になっており、そこには大小さまざまなアートが。この写真の奥に小さく見えるツリーが館内で唯一のクリスマスっぽい装飾だったが、近づいてみると...。

他のカジノホテルと比べると、ロビーからカジノまではかなり離れている。途中の通路の雰囲気は、カジノホテルであることを忘れさせてくれるような静かな環境になっており、そこには大小さまざまなアートが。この写真の奥に小さく見えるツリーが館内で唯一のクリスマスっぽい装飾だったが、近づいてみると…。

近づいて見たクリスマスツリーはこんな感じ。先週号の記事でも書いたとおり、クリスマス色をあまり派手に演出すべきではないという最近のトレンドを意識してのことか、極端にシンプルなツリーだった。

近づいて見たクリスマスツリーはこんな感じ。先週号の記事でも書いたとおり、クリスマス色をあまり派手に演出すべきではないという最近のトレンドを意識してのことか、極端にシンプルなツリーだった。

アートミュージアムかと思われるようなエリアも存在。アリアホテルにもアートは点在しているが、あちらは「空いていたスペースにちょこっと置いてみました」的な感じの展示だが、こちらはスペースの使い方や展示方法において本気度が高く、「ガッツリ展示してみました」感が漂っている。

アートミュージアムかと思われるようなエリアも存在。アリアホテルにもアートは点在しているが、あちらは「空いていたスペースにちょこっと置いてみました」的な感じの展示だが、こちらはスペースの使い方や展示方法において本気度が高く、「ガッツリ展示してみました」感が漂っている。

この吹き抜けの空間を見ればアートの展示に対する本気度が伝わってくるはず。

この吹き抜けの空間を見ればアートの展示に対する本気度が伝わってくるはず。

アートといえば極めつけはこれ。カジノエリアの近くの展示になっているが、これがすごい。実際の世界のどこかの海の波の状態をラスベガスに持ってきて再現、というコンセプトになっており、時間帯によって持ってくる海が変化。現地の波が激しければ、帯状に吊り下がっているこの板状の物体も激しく動き、波が穏やかならこの物体も穏やか。なお、手で水をかけば水が動くようにこの物体の裏で手を動かすと、この物体も連動して動くようになっている。

アートといえば極めつけはこれ。カジノエリアの近くの展示になっているが、これがすごい。実際の世界各地の海の波の状態をラスベガスに持ってきて再現、というコンセプトになっており、時間帯によって持ってくる海が変化。その波が激しければ、帯状に吊り下がっているこの板状の物体も激しく動き、波が穏やかならこの物体も穏やか。なお、手で水をかけば水が動くようにこの物体の裏で手を動かすと、この物体も連動して動くようになっている。

これはこのアートの展示場に掲示されている解説。世界中の海の波を再現するというだけでもすごいが、驚くのはまだ早い。なんと世界各地の海の現在の様子のデータをリアルタイムで取り込み、その今の現地の状態を再現しているとのこと。この写真を撮影したときはクロアチアの Split という場所の海で穏やかだった。実際の動画を見たい場合はこの記事の最後まで読むこと!

これはこのアートの展示場に掲示されている解説。世界各地の海の波を再現するというだけでもすごいが、驚くのはまだ早い。なんと海の現在の様子のデータをリアルタイムで取り込み、その現地の今の状態を再現しているとのこと。この写真を撮影したときはクロアチアの Split という場所の海で穏やかだった。実際の動画を見たい場合はこの記事の最後まで読むこと!

【プール施設など】

現在はプールの季節ではないが、とりあえず現場を確認。

現在はプールの季節ではないが、とりあえず現場を確認してみた。

ラスベガスのホテルのプールとしては珍しく、総じて曲線部分が少ない直線的なデザインになっている。

ラスベガスのホテルのプールとしては珍しく、総じて曲線部分が少ない直線的なデザインになっている。

こちらの角度から見ても総じて直線的なデザインになっていることがわかる。

こちらの角度から見ても総じて直線的なデザインになっていることがわかる。

プールのシーズンが始まるとカクテルバーとかになるものと思われる。

プールのシーズンが始まるとカクテルバーとかになるものと思われる。

【飲食施設】

フードコートはミーティングスペース、コンファレンスルームなどと同じ2階に。ビジネスやイベントでホテルを利用する人たちには便利な位置関係といえるだろう。

フードコートはミーティングスペース、コンファレンスルームなどと同じ2階に。ビジネスやイベントでホテルを利用する人たちには便利な位置関係といえるだろう。

フードコートのデザインはシンプルすぎず派手すぎず良い感じ。広さも十分。

フードコートのデザインはシンプルすぎず派手すぎず良い感じ。広さも十分。

評価したいのは内装デザインや広さだけではない。各テーブルの中央にQRコードが置かれており、これをスマホで読み取ってオーダーできるようになっている。QRコード利用のメニューはもはや世界中の飲食店で当たり前の存在になっているが、コースターを使っているところが面白い。

評価したいのは内装デザインや広さだけではない。各テーブルの中央にQRコードが置かれており、これをスマホで読み取ってオーダーできるようになっている。QRコード利用のメニューはもはや世界中の飲食店で当たり前の存在になっているが、コースターを使っているところが面白い。

日本が世界に誇るQRコード(自動車部品のデンソーが発明・開発。特許権を主張せずに全世界に開放したところが立派)がこうして世界で広く利用されているのはうれしい。

日本が世界に誇るQRコード(自動車部品のデンソーが発明・開発。特許権を主張せずに全世界に開放したところが立派)がこうして世界で広く利用されているのはうれしい。

フードコート内のメキシコ料理のテナント。ビール(コロナやモデロなど)は小ビン1本10ドル(約8.3%の消費税別)と決して安くない。

フードコート内のメキシカン店。ビール(コロナやモデロなど)は小ビン1本10ドル(約8.3%の消費税別、以下同様)と決して安くない。

和食料理の bar ITO。手巻き寿司各種3本で 33ドル。

和食料理の bar ITO。手巻き寿司各種3本で 33ドル。

ハンバーガー店 CAPONS。各種ハンバーガーは 10ドルから。

ハンバーガー店 CAPONS。各種ハンバーガーは 10ドルから。

カジュアルなメニューが中心だがそこそこ高級なレストラン La Fontaine。料金などは未確認。

カジュアルなメニューが中心だがそこそこ高級なレストラン La Fontaine。料金などは未確認。

和食系のメニューも豊富なシーフードに強い高級レストラン KYU。

和食系のメニューも豊富なシーフードに強い高級レストラン KYU。

カジュアル系のメニューが多いレストラン VIDA。

カジュアル系のメニューが多いレストラン VIDA。

【カジノ】

1フロアの広さに対してカジノフロアに割り当てられている面積が狭いように感じられる。その一方で、平面的な狭さにとは逆に垂直方向は3フロアが吹き抜けになっている関係で頭上の空間はかなり広い。天井が高いという意味ではプラネットハリウッドのカジノと似ているともいえるが、あちらとは違いごちゃごちゃ感がなく通路も広いので開放感がある。

1フロアの広さに対してカジノフロアに割り当てられている面積が狭いように感じられる。その一方で、平面的な狭さにとは逆に垂直方向は3フロアが吹き抜けになっている関係で頭上の空間はかなり広い。天井が高いという意味ではプラネットハリウッドのカジノと似ているともいえるが、あちらとは違いごちゃごちゃ感がなく通路も広いので開放感がある。

マシンゲームのセクションはそれほど天井が高くないばかりか、他のホテルのカジノで感じられるような「どこまで行ってもスロットマシン」というような広々したレイアウトにはなっていない。

マシンゲームのセクションはそれほど天井が高くないばかりか、他のホテルのカジノで感じられるような「どこまで行ってもスロットマシン」というような広々したレイアウトにはなっていない。

それほど広くないカジノフロアの中央に設けられた大きなシャンデリアはカジノ全体にゴージャス感を演出することに役立っている。

それほど広くないカジノフロアの中央に設けられた大きなシャンデリアはカジノ全体にゴージャス感を演出することに役立っている。

やや右奥にそのシャンデリアが見える。

やや右奥にそのシャンデリアが見える。

【世界各地の波を演出するアートの動画】

 前述の世界各地の海の動きをリアルタイムで再現するアートの動画を見たい人は以下のQRコードからそのアートの公式SNSなどに行くことが可能。

公式サイトへつながるQRコード。

公式SNSへつながるQRコード。

 

 

 

 

 

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コメント(1件)

  1. can より:

    カジノはほとんどの客や、たまに当たった客を次に負かせてお金を吸い上げ、店と会社側が勝率の悪い賭け事をやらせ客をだまして儲ける手口だけです。

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