【電圧のちがい】日米で電圧は異なるが、ほぼすべての器具はそのまま使用可。その理由と注意点。

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アメリカの電圧、そのまま使える理由

 アメリカの電力は AC117V~120V、60Hz なので 100ボルトの日本よりもやや電圧が高い。
 しかしながらノートブックパソコンやタブレットPC などでは 交流電力(AC)を低電圧の直流(DC)に変換してから内部に誘導しているのでそのまま使える。
 また、スマートフォン、デジカメ、シェーバーなども(それら用の充電アダプターも含めて)、同様な理由で変圧器などを介することなく直接そのまま使って問題はない。
(それらの機器は海外旅行など、つまり世界各地での利用を想定して作られているので、ヨーロッパなどで主流の 240ボルトまでをカバーしているのが普通)

アメリカの一般的なプラグとコンセント。プラグを差し込む2つの穴のうち、少し幅が広いほうが接地(アース)を意味しているが、一般的な使用においては両者の違いを意識する必要はない。同様に半円形の穴も無視でかまわない。要はない。

アメリカの一般的なプラグとコンセント。プラグを差し込む2つの穴のうち、少し幅が広いほうが接地(アース)を意味しているが、一般的な使用においては両者の違いを意識する必要はない。同様に半円形の穴も無視でかまわない。

 プラグの形状に関しても日本の機器はアダプター無しでそのまま使用できる。
(日本のプラグの形状は、アメリカのものとほぼ同じになっているのでアメリカのコンセントにそのまま挿入可能。ちなみにその逆、つまりアメリカの機器のプラグは片方のピンの幅がやや広いため、日本国内のコンセントには引っかかってしまい入らないことが多い。上の写真はアメリカのホテル内で撮影)

アメリカの電圧に関して気を付けたいこと

 電圧に関して気をつけたいのは、電気ケトル(小型湯沸かし器)、ヘヤドライヤーハンディスチームハンディアイロンコンタクトレンズ消毒用の煮沸器などの発熱関連の器具類だ。
 電圧は日本のわずか 1.2倍でも、発熱量(ワット数)は理論上その2乗(つまり 1.44倍)になるので異常加熱の原因になりかねず、危険である。
 したがって、それら機器を使用する場合は海外の電圧にも対応している機種かどうかを必ず確認するようにしたい。本体やプラグの近くなどに 100~120V もしくは 100~240V(ヨーロッパ地域もカバー) などと記載されていたら大丈夫だ。

 ちなみにヘヤドライヤーやアイロンは一般の日本人観光客が泊まるレベルのホテルには用意されているのが普通なので、よほど安いホテルに宿泊しない限り、わざわざ日本から持参する必要はない。
 コンタクトレンズの煮沸器もほぼ絶滅危惧種の器具と考えると、結局、アメリカ旅行における結論としては「電気ケトル以外、常識の範囲内の物を持つ旅行者である限り、電圧もプラグの形状も何ら気にする必要はない」ということになる。
 電気ケトルは、カップ麺、コーヒーなどを客室内で作るために持参する人が多いと聞く。必ず海外対応品かどうか確認するようにしたい。

ラスベガス郊外にあるフーバーダム周辺の電力施設。余談になるが、連結されているガイシの数や形状によって、だいたいの送電電圧を推測できる。

ラスベガス郊外にあるフーバーダム周辺の電力施設。余談になるが、連結されているガイシの数や形状によって、だいたいの送電電圧を推測できる。

捕捉注意: スマホの予備バッテリー持参で飛行機に乗る際の注意点

 スマートフォンのバッテリーが切れた際の予備として、バックアップ用のリチウム電池などを持参する旅行者は少なくないが、航空機に搭乗する際、その種の電池はスーツケースの中ではなく、機内持ち込みの手荷物の中に入れておかなければならない(ルールが変わる可能性はあるが)。
 粗悪品のバッテリーなどが異常加熱して発火した場合、格納庫の奥にあるスーツケースの中では手におえないからだ。
 もしスーツケースの中に入れたままチェックインカウンターで荷物を預け、その後の行程でおこなわれるはずの荷物のエックス線検査においてバッテリーの存在が見つかった場合、スーツケースを強引に開けられ、そのバッテリーは捨てられてしまう可能性があることをあらかじめ知っておいたほうがよい。

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