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【ストリップ地区】巨大ホテルが建ち並ぶ世界屈指の目抜き通り STRIP の本来の意味は?

 ダウンタウン地区から空港方面へ向けて南北に長くのびるラスベガス大通り(正式名称は Las Vegas Boulevard )の繁華街の区間を俗に THE STRIP と呼んでいる。日本語では「ストリップ大通り」と称されることが多い。

 ちなみにこの STRIP とは 細長い帯状の物、もしくは帯状の土地 などを意味しており、ネオンの明かりできらめくこの南北に長いラスベガス大通りの繁華街部分を空から見ると、まさに STRIP 状になっていることからこのように呼ばれている。当然のことながら「ストリップ劇場」のストリップとはなんら関係ない。

 道路名としての Las Vegas Boulevard 自体は数十キロメートルにもおよぶ非常に長い道路で、その全体がネオンで光り輝いているわけではない。
 したがって、ストリップ大通りと呼ばれる区間は限定的で、一般的には南端がマンダレイベイホテルの付近、北端がストラットホテル(2019年春まではストラトスフィアと呼ばれていたホテル)の付近までとされているようだが、北端をダウンタウンまでとする考え方もあるなど、必ずしも明確に定義付けられているわけではない。
 ちなみに下の写真(2019年5月撮影)は手前が南、奥が北。写真内の手前に見える金色の建物がマンダレイベイホテル、右奥のローソクのような形のタワーがストラットホテルがある場所だ。ストリップ大通りは完全な南北方向の一直線ではなく、途中からやや右(北北東)方向に折れ曲がっていることが見て取れる。

 1枚の写真内に収まっているので狭い範囲に見えるが、マンダレイベイからストラットまでが約7km、ダウンタウンまでだと約10km もあり、他の都市の一般的な目抜き通りと比べると非常に長い。したがって、ストリップ内の移動は徒歩だけではなく、タクシーや DEUCE(2階建の公営バス。各バス停に停車)、SDX(2連結の公営バス。急行)、さらに最近では UBER や Lyft を使うのが一般的だ。(それらの利用方法は [市内交通]セクションを参照のこと)

 観光客にとってのラスベガスは大きく分けると、ダウンタウン地区と、このストリップ地区の2つに分けることができるが、両者は互いにまったく異なる対照的な特徴を持っている。
 ダウンタウン地区が比較的狭い範囲内に中規模のカジノホテルが所狭しと林立しているのに対し、このストリップ地区は数キロメートルにわたる広い範囲に、大型カジノホテルが点在するかたちで街が形成されている。また、ダウンタウン地区が比較的庶民的な雰囲気になっているのに対して、ストリップ地区は総じて高級志向でゴージャスなコンセプトをウリにしているホテルが目立ち、宿泊費も飲食費も総じて高い。

 ダウンタウン地区と比べて土地にまだ余裕があるためか、巨大カジノホテルの新設計画などが絶えることなく、近年のラスベガスの話題のほとんどがストリップ地区に集中している。
 またカジノホテルのみならず、ショッピングモール、アトラクション施設、レストランなども含めたすべてにおいてストリップ地区はダイナミックに変化しており、あまり変化のないダウンタウン地区に比べ(最近は少し変化が見られるが)、毎年新たなものが出現するなど、観光客にとっての注目度はストリップ地区のほうが断然高い。
 経済規模も格差が広がる一方で、たとえばカジノの売り上げで比較した場合、ストリップ地区はダウンタウン地区の10倍以上で、文字通り桁違いだ。
 そのような現実を直視する限り、もはや「ラスベガスの大部分はストリップ地区」といっても差し支えない状況にあり、特に一般の日本人観光客の宿泊場所という意味においては、その傾向が非常に顕著で、99%以上の者がストリップ地区を選択している(2018年にラスベガス大全を通じてオプショナルツアーを予約した者の宿泊場所の集計値)。
 ただ、ストリップ地区に宿泊してもダウンタウン地区へまったく行かないわけではなく、宿泊地としては不人気でも、訪問地としてのダウンタウンは根強い人気があり、毎晩多くの日本人観光客がダウンタウンに足を運んでいる。
(下の動画は、ストリップ地区でも屈指の人気を誇るベラージオホテルの噴水ショーを上から見たところ)

 なお、ここからは余談だが、7キロメートルに渡る長いストリップ地区には当然のことながらゴージャスなカジノホテルがたくさん存在しているわけだが、それらのすべてが互いにライバル関係にあると思ったら大まちがいだ。
 実はストリップ地区のカジノホテルの多くは MGM 社か CAESARS 社による運営であり、2社寡占状態 にある。(両社とも、ダウンタウン地区には進出していない)

 この地図はストリップ地区における各社の勢力図を色分けしたもので、MGM系列が 13、CAESARS系列が 9 もあることがわかる。
(「系列」という言葉を使うと、「提携はしているが別会社」といった印象を受けるが、CAESARS系列のホテルにおいて、経理処理的な理由などでわざと別法人にしているホテルが多数あるため系列という言葉をあえて使ったまでで、実際にはまったく同じ会社と考えてなんら差し支えない)

 つまり 22 ものホテルがたった2社によって運営されているというこの異常な状態、昔からそうだったわけではない。経営難に陥ったホテルが次々とライバルホテルに買い取られたり、高く売れるときに身売りを企てる経営者がいたりして、離合集散が何度も繰り返された結果だ。(ちなみに 2019年6月、シーザーズ社自体が、ネバダ州リノに本拠を置く別の会社に買い取られている。新社名はシーザーズのままなので、利用者にとっての表向きの変化は特に無い)
 ただ、これ以上の合併は、独占禁止法の問題がからんでくるため、たぶんないと思われるが、CosmopolitanMGM に身売りするのではないかとの噂があったりもする。
 なお、Sands 社と Wynn 社はこの地図を見る限りではそれほど目立った存在ではないが(この両社もダウンタウン地区には進出していない)、この2社はマカオに軸足を置いた経営をしているため目立っていないだけで、カジノ企業としては決して小さな存在ではない。ちなみに両社ともに、マカオでの売上がラスベガスのそれを上回っているとされている。

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