家族、友人、ツアーコンダクターなどからホテルの宿泊者向けに宛てられた伝言メッセージは、かつてはホテルの電話交換士や受付スタッフなどがメモ用紙に書いて客室内に置いていってくれたりしたものだが、それは遠い昔の話。現在そのような温かみのあるサービスをやっているホテルはほとんどない。(伝統的なサービスをウリにしている超高級ホテルなどなら、今でもありえそうだが)
少なくともここラスベガスでは大多数のホテルが全自動式の伝言メッセージシステムを採用している。
つまり、客室にかかってきた電話に対して応答がない場合(つまり宿泊者が客室内に不在の場合)、その電話は自動的に留守番電話に切り替わり、電話をかけてきた相手はそこに伝言メッセージを残すことになる。
ここで重要になってくるのは、宿泊者が外出先から客室に戻った際、その伝言の存在に気づくかどうかということ。多くの日本人観光客はこのシステムを知らないのか、残されている伝言の存在に気づかず、結果的にさまざまなトラブルを巻き起こしている。
一番多いパターンは、ツアーコンダクターや旅行会社などからの伝言(たとえば翌日の集合時刻や集合場所の変更案内など)を聞き逃してしまうというトラブルだ。
通常の都市であれば、夜遅めに電話をすればツアーコンダクターも宿泊者とコンタクトを取ることができるが、ラスベガスの場合、深夜まで出歩く者が多いため、ある程度遅い時間に電話をしても宿泊者とコンタクトが取れなければ、メッセージを残すしかない。受け手がそれを聞き逃した場合、翌朝のオプショナルツアーなどの集合時間に遅刻したりすることになる。
そのようなわけでメッセージは非常に重要なわけだが、自分の部屋にメッセージが残されているかどうかの確認は簡単だ。写真のように客室内の電話には必ず赤もしくはオレンジ色のメッセージランプが付いていて、もしだれかが自分の部屋に電話をしてきて伝言を残している場合、このランプが点灯することになっている。
点灯していることに気づいたら、あとは電話機に書かれている(もしくはその周辺に置かれている案内書に書かれている)手順に従って伝言を聞き出すだけだ。
聞き出す方法は、「#1234 をダイヤルせよ」など、極めて簡単なので英語が苦手な者でも心配する必要はない。(各ホテルによってこの番号は異なる。なお最近は、上の写真のように「点灯しているメッセージランプそのものを押すだけ」という便利なワンタッチ式も登場してきている)
一度聞いたメッセージを再度聞く方法や削除の方法は、そのメッセージを聞き終わった直後に流れて来る案内で説明される。ちなみにその案内の中で登場するであろう英語の “Pound Key” は “#” のこと、”Star Key” は “*” のことだ。
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