レイクラスベガスが復活か? ホテルに続きカジノも営業再開 カジノはその後また閉鎖

 先週の木曜日、レイクラスベガス地区に、カジノ「モンテラーゴ」(写真下)がオープンした。いや、正確には再オープンした、が正しい。  今回の再オープンが、レイクラスベガス復活のきっかけとなるのか、それともまた衰退の一途をたどるのか。
 今週は、休眠状態に近いレイクラスベガスに復活の兆しが見えてきたかもしれないという話をしてみたい。

 「レイクラスベガス」とは、ラスベガスの中心街から直線距離で東へ約25km ほどの砂漠地帯に開発された広大なリゾート & 高級別荘地。
 ミード湖の東端からわずか数キロメートル手前の一帯で、かの有名なフーバーダムからもそう遠くない。

 90年代末に砂漠の中に忽然と現れたこの人工都市は、その名称からも想像できる通り、核となっているのは約130万平方メートルの人造湖で(写真)、そのまわりにホテル、カジノ、ゴルフコース、ショッピング街、レストラン、別荘などの住宅が並ぶ。

 全体のサイズは 1500万平方メートルというから、日本の小規模の都市がすっぽり入ってしまうほどの大きさだ。
 コンセプトやテーマはイタリア。実際にイタリアの建造物や各種デザインの模倣などが至る所で見られ、イタリアそのものといった感じの場所も少なくない。

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 日本円にして5000億円ほどが投じられたと言われるこの超大型プロジェクトは、21世紀に向けた新時代の都市開発モデルとして、建設、土木、不動産、ゴルフ業界など世界中の業界関係者から注目を集め、実際に視察団などが数多く訪れた。
 また、一般観光客からも一時期注目されたことがあり、日本の旅行代理店がこの地域を訪れるパッケージツアーを販売していたことは記憶に新しい。

 2000年から2005年ごろまでの繁栄のピーク時には、ハイアットリージェンシー、リッツカールトンといった高級ホテル、リフレクションベイ、フォールズ、サウスショアの3つ高級ゴルフコース、さらにハイアットリージェンシー内のカジノと、リッツカールトンに隣接するモンテラーゴの2つのカジノが営業するなど、総合リゾート地としての体裁はそれなりに保たれていた。(上の写真は現在のモンテラーゴ)

 また湖畔沿いに開発された豪邸街に、人気歌手セリーヌ・ディオンが住居を構えるなど、住む場所としても注目されるようになり、ラスベガス一帯で最も不動産価格が高い高級エリアとしてさらなる発展をするかのように見えた。

 しかし不動産バブルはそう長くは続かなかった。リーマンショックでこれまでの流れは一転。
 景気低迷の波をもろに受け、訪問者も不動産購入者も激減すると、2010年までにリッツカールトン、リフレクションベイ、フォールズ、モンテラーゴ次々と廃業

 ハイアット内のカジノもすでにリーマンショック前から早々と撤退し、そしてハイアット自体も経営権の移転などで名称の変更を余儀なくされ(Loews になった)、結局、開業当初からの状態で残っているのはサウスショアだけという悲劇的な状態に陥ってしまった。

 さらに地域全体の経営母体も倒産し、今ではバブル崩壊を象徴するリゾート開発の失敗例として、人影の無い寂れた2つのゴルフコースと共に、レイクラスベガスは静かに砂漠の中に横たわっている。
 もちろん多くの住民はそのまま生活し続けているが、世界中から観光客が集まるような場所ではなくなってしまったことは事実で、もはや観光地としての存在感はほとんどない。

 将来がまったく見えないそんな状態のレイクラスベガスに、明るい兆しが見えてきたのはこの春だ。
 閉鎖したリッツカールトンのあとを引き継ぐ形でホテルを再開させたいとする会社が現れ、すでに Ravella ホテルとして営業が始まった(写真)。そして先週の木曜日、モンテラーゴも新たな組織のもとで営業を再開

 これらの営業再開がレイクラスベガス復活の起爆剤となるのか、まだ不透明な部分は多いが、閉鎖中のゴルフコースに新たな買い手が現れるなど、見通しは少しずつ明るくなってきているように見受けられる。

 今回ホテルとカジノが再開したわけだが、レイクラスベガスの発展の鍵を握っているのはやはりゴルフコースだろう。
 少なくとも観光客にとっては、この地はもともとゴルフリゾートであり、ゴルフのついでに宿泊したりカジノを利用したりすることはあっても、その逆、つまりカジノのついでにゴルフということは考えにくい。(上の写真は営業していたころのリフレクションベイ)

 すべては「ゴルフありき」のリゾートであり、そういう意味ではリフレクションベイ、フォールズの営業再開が待ち望まれるところだ。
 幸いにも、閉鎖中の現在も定期的にメンテナンスが行われており、雑草がぼうぼうという状態ではなく、短期間の準備で営業再開できる状態にある。またラスベガス全体のゴルフコースの需給バランスも多少改善してきていると聞く。

 ちなみに現在唯一オープンしているサウスショアは原則としてメンバーコースなので(最近はビジターがプレーするチャンスも増えてきている)、日本人観光客が現在レイクラスベガスを訪れる理由はあまり見当たらないが、もしモンテラーゴを目的に行く場合は、あまり大きな期待はしないほうがいいだろう。

 まだテスト的な再オープンで規模が小さく、ライブのテーブルゲーム、つまりブラックジャック、ルーレット、バカラ、クラップスなどがないからだ。
 機械仕掛けのブラックジャック(写真上)やルーレットはあるが、それらはあまりにも味気ない。
 集客が伸びればライブのテーブルゲームも導入するとのことだが、今は基本的にはすべてがマシンゲームであり、そのことはあらかじめ知った上で行かないとガッカリすることになる。
 いずれにせよ、ゴルフコースの再開をきっかけにした一日も早いレイクラスベガスの復活を祈りたい。

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