レストラン利用の際の一般知識

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これさえ知っておけば恐くない! ラスベガスでレストランを利用する際に必要な一般常識を徹底解説。
ここでは以下の項目について解説します。

予約に関して
服装に関して
喫煙席に関して
まず先にドリンクの注文
メニューの読み方と単位
付け合せ料理の選択
精算 & チップ

[ 予約に関して ]
 いつも混んでいる店の場合は事前に電話で予約してから行った方が効率的ですが、英語が苦手な人は必ずしもそうする必要はないでしょう。
 ラスベガスの場合はレストランのまわりにカジノ、アトラクション、ショッピングゾーンなど、時間をつぶせる場所がたくさんありますので、英語が苦手な場合は電話ではなく直接レストランへ出向いてしまうことをおすすめします。
 少し早めに現場へ行き、受付係の者に名前と希望時間を告げ(もしくは時間を指定される)、あとはその時間になるまで自由に過ごすことができますので、貴重な時間を無駄にするようなことはないはずです。
 ただしその場合、待っている間にカジノで散財してしまわないよう十分ご注意ください。
(注意: レストランと違いバフェィの場合は並んで待たなければならないケースがほとんどです。また多くのバフェィでは予約を取っていません)

[ 服装に関して ]
「高級レストランへは豪華にドレスアップして行かなければならない」と思い込んでいる人もいらっしゃるようですが、ラスベガスにおいては必ずしもそうではなく、現場へ行ってみると予想以上にラフな格好をしている人が多いことに気付くはずです。
 特に猛暑で知られる夏期は、Tシャツと短パンといった姿も珍しいことではありません。珍しいどころか中級レベルまでの店においてはむしろそれが多数派といってもよいでしょう。

 一方、ある程度の身なりを客側に求めている店が少なからず存在していることもまた事実で、それがドレスコードに不慣れな日本人には少々わかりづらい部分かもしれません。
 ただ、ドレスコードがある場合においても「サンダル、Tシャツ、タンクトップはお断り」といった程度で「Jacket Required」というカタチで上着着用を求めている店は皆無に近いほどごくまれです。
 ましてやネクタイまでを要求している店はラスベガスには存在していないと考えてよいでしょう。

 したがって身なりに関しましては、よほど厳格な店でない限り、日本の常識の範囲内で言うところの「カジュアル」でなんら問題ありません。
 もちろん豪華に着飾りゴージャスな気分を味わいたいという人は大いにお洒落をしていってかまいません。日本では恥ずかしくなるほどの派手な服装でもラスベガスでは浮いた存在になったりすることはありませんので、ぜひ思いっきりお洒落を楽しんでみてください。
 なお、夏場は店によっては冷房の設定温度がかなり低く、外との温度差が激しい場合がありますので、冷房が苦手な人はそれなりの対策が必要です。

[ 喫煙席に関して ]
 ラスベガスが属しているネバダ州では、2007年1月からかなり厳しい禁煙法が施行され、レストランは全席禁煙となっております。したがって、かつてのように「喫煙席にしますか? 禁煙席にしますか?」と聞かれることはありません。

[ まず先にドリンクの注文 ]
 テーブルに案内されるとほとんど例外なく、まずは最初に飲み物を聞かれます。つまりウェイターやウェイトレスは食事の注文を取る前に、飲み物を聞いてくるということです。
 一般的な飲み物は特にメニューなどを見てオーダーするものではないため、すぐに答えられるようあらかじめ決めておくとよいでしょう。
 彼女ら(彼ら)は他のテーブルも担当しているため、あまり待たせると嫌われかねません。
 すぐに決められない場合は、「もう少し時間をいただけますか」(Please give me another minute. とでもいえばいいでしょう)などといえば、出直してくれるはずです。
(ビールおよびソフトドリンク類はメニューに記載されていないことも少なくないです。ただしワインは多くの場合、料理のメニューとは別にワインリストが用意されているのが普通です)

 注文可能な種類としては、コーク、ダイエットコーク、アイスティー、ボトルドウォーター、オレンジジュース、ビール、ワインなどになりますが(アメリカではこの場面でウィスキーなどのハードリカー類を頼む人はあまり多くありません)、ビールの場合、銘柄を聞かれますので、バドワイザー、ミラー、クアーズ(これらがアメリカの3大ブランド)などの中から好きなものを指定すればよいでしょう。
「バドライト」、「ミラーライト」、「クアーズライト」といったようにそれぞれ低カロリーのライトビールも用意されています。
 なお高級レストランなどでは、これら3大ブランドは大衆品というイメージがあるのか、あえて置いていないこともあり(置いていない本当の理由は輸入ビールのほうが高い値付けが可能で利幅が大きいため、と思われます)、そのような場合は、どのようなブランドのビールがあるのか、遠慮することなく、たずねてください。

 ワインを飲みたい場合はワインリストから選んでもかまいませんし、その店おすすめの標準ワイン(ハウスワイン)をオーダーしてもよいでしょう。
 どちらにするにせよ、グラスにするかボトルにするかサイズを聞かれますので、飲める量や予算を考えながら決める必要があります。

 高級レストランの場合、飲み物とは別に、水に関しても聞かれることが多いです。つまり「水はいかがいたしますか?」と聞かれるということです。
 この場合、「エイビアン」、「ボルビック」など、水の銘柄を指定する必要があるわけですが(もちろん有料)、普通の水でよければ(無料)、「Regular water please!」などと言えばよいでしょう。「Tap water please!」でも通じます。

 コーヒーや紅茶をオーダーしてもまったくかまいませんが、それらの温かい飲み物は食後にデザートと一緒に頼むのが一般的なのか、この段階でオーダーする人はそれほど多くありません。
 ただし朝食などではアルコール類を飲むケースが少ないためか、始めからコーヒーや紅茶をオーダーするのが普通です。
 コーラなどのソフトドリンク類はコーヒーや紅茶と同様に REFILL(おかわり)自由となっている場合がほとんどですので、飲みたいだけ遠慮なく REFILL をリクエストしてかまいません。

[ メニューの読み方と単位 ]
 メニューは多くの場合、アペタイザー、スープ、サラダ、メインディッシュなど、カテゴリー別に記載されていますが、よほどかしこまった店でない限り、特にそのカテゴリーにこだわってオーダーする必要はありません。
 つまり、必ずしもスープやサラダを頼む必要はないばかりか、メインディッシュを 1品頼む代わりにアペタイザーを2品頼んだりしてもかまわないということです。

 単位や記号でわかりにくいのは、MP と LB と OZ といったところでしょうか。
 MP は「Market Price」の略で「市価・時価」という意味で、ロブスターなどシーフード料理の値段で使われるケースが多いです。
 MP の代わりに「Seasonal」(季節モノ)と書かれている場合もありますが、意味は同じと考えていいでしょう。(もちろん「季節によっては置いていない場合もありますよ」の意味も含んでいます)。
 なお、MP や Seasonal となっている料理をオーダーする際は、トラブルを避けるためにも必ず事前に値段を確認するようにしましょう。

 LB と OZ はそれぞれ重さの単位 [ポンド] と [オンス] の略で、それぞれ 453グラム と 28.35グラム になります。
 LB はステーキやロブスターなどの大きさをあらわす際に、また OZ はワインやブランデーのグラスのサイズやキャビアなどの量を示す際にしばしば用いられます。
 ステーキ類を OZ で表示している店も少なくありません。ちなみに 16 oz が 1LB になります。ポンドの LB は、小文字で lb と表記されることも多いです。

[ 付け合せ料理の選択 ]
 メインディッシュをオーダーすると、スープまたはサラダが自動的に付いて来る場合も少なくありません。
 その場合どちらか好きなほうを選ぶことになりますが、サラダを選ぶとドレッシングを何にするか聞かれますので、英語が苦手の人はあらかじめ自分の好みを決めておくとよいでしょう。
 フレンチドレッシング、サウザンドアイランドなどが一般的ですが、その他に自分好みのドレッシングがある場合は、遠慮なく申し出てかまいません。店特有のドレッシングがある場合はそれを紹介してくれたりもします。

 店によってはスープやサラダだけでなく、付け合せの副菜も自動的に付いて来る場合があります。副菜といってもその選択肢はマッシュポテト、ベイクドポテト(丸ごと焼いたジャガイモ)、フレンチフライ(日本でいうところのフライドポテト)程度ですが、どれか指定する必要があります。
 ちなみにベイクドポテトを選択した場合に限り、さらにバターにするかサワークリームにするかなどを聞かれます。
 これはどちらかを塗って食べることになるわけですが、「両方」(Both)と答えてもかまいません。
 また、バター、サワークリーム以外にネギなどのトッピングまで指定できる場合は「全部」(Everything)と答えてもよいでしょう。それらはベイクドポテトの真ん中をナイフで切ってそこに入れてスプーンなどで食べます。

 ステーキ類をオーダーする際は必ず焼き方を聞かれます。レア、ミディアムレア、ミディアム、ウェルダンの中から指定することになりますが(ステーキ専門店などではさらに細かい分類があったりもします)、どちらかというとアメリカのレストランの場合、焼きすぎる傾向にあるようですので、焼きすぎた肉が嫌いな人は1段階レアに近い焼き方を指定するとよいでしょう。

[ 精算 & チップ ]
 入口のキャッシャーで支払うことが多い日本と違い、アメリカのレストランでは原則としてテーブルを離れる前に担当のウェイターやウェイトレスを通じて着席したまま支払いを済ませるのが一般的です。(前払制のバフェィや、一部のファミリーレストランなど例外も少なくありませんが)

 支払いの手順は以下のとおりです。まず食事がすべて終了したら、ウェイターやウェイトレスに精算書を持ってくるように頼みます。「Check please!」、「Bill please!」などと言えばよいでしょう。
 しばらくすると飲食内容の明細伝票をテーブルに持って来てくれますので、料理の種類のまちがいや数量のまちがいなどがないか一通り目を通したあと(まちがいはよくあることですので、きちんとチェックしましょう。まちがいがあった場合は遠慮なく指摘してください)、クレジットカードを渡します。(すでにその場をウエイトレスが立ち去っている場合がほとんどですので、その伝票の上にクレジットカードを置いて待っていれば、また取りに来てくれます)

 クレジットカードを受け取ったウェイターやウェイトレスは、しばらくすると金額(税込みの食事の代金)が記入されたクレジットカード用の伝票(多くの場合、プリンターで印字されたレシート状の紙)を持ってきてくれますので、その伝票の中の [GRATUITY] もしくは [TIP] と書かれている欄にチップとして渡したい金額を書き込み、さらに合計金額(税込みの食事の代金とチップの合計) を TOTAL の欄に書き込み署名欄にサインします。
 伝票は2枚つづりになっているのが普通で、1枚が店用(伝票の一番下に Merchant Copy などと書かれていることが多いです)、もう1枚が自分用(同様に Customer Copy)の控えです。

 したがって、チップの額や署名は Merchant Copy のほうに記入することになります。もちろん、いくらチップを支払ったか記録しておきたい場合は、自分用の伝票にもチップの額を記入してかまわないことは言うまでもありません。
 店用の伝票にチップ、合計金額、署名が終わったら、あとはそれをテーブルに置いたまま、立ち去ってかまいません。

 なお、「伝票は2枚つづり」と書いたばかりですが、実際にはもう一枚持ってきてくれることがほとんどです。そのもう1枚とは、クレジットカード決済の伝票とは関係ない、飲食内容の明細です。つまり最初に持ってきてくれた伝票とほぼ同じで、飲食した料理やその数量が記載されています。自分用として持って帰りましょう。

 話が前後しますが、店用の伝票に署名する前に注意したいことがあります。それは、チップがすでに加算されていることがあるということ。
 アジアの文化圏ではチップの習慣があまりないため、我々アジア人に対しては、店側が「このお客さんはチップを記入してくれないだろう」と勝手に判断し、18%程度のチップを上乗せした伝票を持ってくることがあります。
 その場合、チップを二重に支払ってしまいやすいので、十分注意してください。チップが自動的に加算されているかどうかは、伝票をよく見ればわかるはずです。税金(2019年1月時点では 8.25%)とは別に変な数字が記載されていた場合は要注意です。
 その自動チップの額が 18%前後であれば、まぁ妥当な範囲と考えていいでしょうが、特別サービスが悪かったりした場合や、チップの額が 20% を大きく超えるような場合はきちんと指摘して問題ありません。

 さて、長らく伝票に関することを書いてきましたが、最近はウェイターやウェイトレスがタブレット端末のようなものを持ってきて、その画面においてチップを選択(15%、18%、20%、自分で決める、などと表示されたボタンが用意されていて、それを選択)するようなシステムを導入している店も増えてきております。
 その場合、署名も画面上で指でするようになっていることが多いですが、近い将来、署名そのものがクレジットカードの世界から消えることになるはずですので、このシステムも一時的なものになるのかもしれません。

 ここまでを読んで、「やっぱり英語に自信がない。私にはむずかしそうだなぁ」などと感じている場合は、無理に高級レストランにこだわる必要はありません。
 ホテル街には食べ放題形式のバフェィやフードコートがたくさんありますので、そういった場所を利用しましょう。特にバフェィはラスベガスらしい食事体験ができるはずですので大いに利用しましょう。

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