ナイトショーのトップ
AVENUE Q




ホテル  ウィンラスベガス / 702 - 770 - 9966
スケジュール  木〜日 7:00pm & 10:00pm、 月・火 8:00pm
休み  水曜日
料金  $88 と $99
ドリンク なし 年齢制限 12才以上
英語力 必要 座席指定 指定席

このショーは 2006年 05月 28日をもって終了しました。
(この項は、すでに終了したことを告知する目的で残してあるもので、以下の記述は公演されていた頃の情報です)

 2003年 3月、ニューヨークのオフブロードウェーで始まり、その後、場所をブロードウェーに移し一気に大ブレーク。2004年にはトニー賞など数々の賞を受賞し、ニューヨークで連日満員御礼が続く話題のミュージカル。それのラスベガス版。

 名称の "Avenue Q" は、ニューヨークの裏町にある道路名という設定で、ちなみに実世界のニューヨークには Avenue A、Avenue B というようにアルファベット順に道路名が付けられた地区があり、そこには Avenue P も Avenue R も実在するが、なぜか Q だけはなく、その架空の道路名がこのミュージカルのタイトルになっていることになる。
 ストーリーは、その小さな Avenue Q 沿いの古ぼけたアパートに暮らす隣人同士のコミカルなドタバタ劇で、基本的には喜劇ということになるが、日ごろ口にしにくい差別用語もコミカルな雰囲気の中で遠慮なく飛び出してくるなど、風刺的な要素も織り込まれた含蓄のある内容に仕上がっている。
 * ストーリーのあらすじはこちらをクリック

 ニューヨーク公演は残念ながらまだ観ていないが、このラスベガス公演を観た限りでの感想は、注目されているだけのことはあって、役者のパフォーマンス、会場が爆笑に包まれる回数、スタンディングオベーションの際の歓声、どれを取っても、これまでにラスベガスで演じられたミュージカルを大きく上回っているように思える。
 もちろん他のミュージカル同様、一般の日本人にとっては英語が難解で、ストーリーに付いていくのはかなりむずかしいが、そういったマイナス要因を差し引いても十分に観る価値のある傑作といってよいだろう。

 では、なにゆえそう言えるのか。それはキャスティングの奇抜性に尽きる。なんとこの作品での主人公や登場人物は、ほとんどが人間ではなく人形 (パペット) だ。
 さらにその人形には 「人間」 と 「非人間」 (この劇の中では "モンスター" と呼ばれている人間に近いキャラクター、そしてクマなどの動物) が存在し、それぞれが台詞をしゃべるというから、このショーがいかに既成概念にとらわれない奇抜なものであるかがうかがえよう。

 話がこんがらがってしまうのでもう一度キャスティングを整理しておくと、登場するのは、生身の人間の役者 (通常の衣装を着ている。右下の写真でいうと左端の二人と右端の女性。クリックで拡大表示)、人間の役を演じる人形 (左写真の左側の人形)、モンスターを演じる人形 (同、右側の人形)、クマなどの動物を演じる人形、の 4種類で、それに人形を操作する人間 (黒いTシャツなどを着ている) が加わる。
 複雑きわまりないキャスティングだが、この作品にはさらに特徴がある。通常、人形をあやつる者は見えない位置などに隠れているものだが、このショーでは黒い衣装を着ているものの決して隠れることはしない。それどころか、ひとりで複数の人形を操作し、さらに人形を持ち替えるたびにそれぞれのキャラクターになりきった声で歌も歌ってしまうなど、ステージの前面に出て非常に忙しく振る舞う。そしてなにより、主人公の人形をあやつるのも彼らの役目なので、この劇では明らかに彼らが主役ということになる。つまり人間を演じる生身の役者は主役ではなく脇役だ。ちなみにその人形を操作する担当者はわずか 4人だけ。人形は合計 10体。したがって瞬時に人形を入れ替えたりする技が求められるわけだが、そんなテクニックを観るのもこのミュージカルの楽しみといってよいだろう。

 さて風刺の部分についてだが、「人間だれしも少しは人種差別主義者」、「インターネットはアダルト画像を見るためのもの」、「同性愛でも大いにけっこう」、「セックスでは思いっきり大声を出して楽しもう」、「他人の不幸は楽しいもの」 といった少々きわどいメッセージがひっきりなしに飛び出す。
 一歩まちがうと "問題作品" のレッテルを貼られかねないアブナイ表現だが、それを人形による大合唱というコミカルな演出で笑いに導いてしまうところがこの作品の真骨頂で、それが人気の秘密であることは間違いなさそうだ。

 会場のキャパシティーは約 1200席。一階席と二階席があるが (現場ではそれぞれ Orchestra Level、Balcony Level と呼ばれている)、二階席の環境はかなりひどいのでやめておいた方がよいだろう。ちなみにそこは急な角度で下を見下ろすようになっており、そのセクション最前部にある手すりや前の人の頭が視界を大きくさえぎる。
 チケットは劇場前のボックスオフィスで買い求めることができる。年齢制限はとりあえず 12才以上となっているが、性描写などがかなり含まれているため、子供同伴は始めから考えない方がよいだろう。


ナイトショーのトップページに戻る