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ストラトスフィア




英語名   STRATOSPHERE HOTEL & CASINO
住所   2000 LAS VEGAS BOULEVARD LAS VEGAS, NV 89109
電話  702-380-7777 総客室数  2500
フリーダイヤル  1-800-998-6937 スイートルーム  220
FAX  702-380-7732 レギュラールーム  $45〜$150
外貨交換  あり スイートルーム  $120〜$300
総合評価  

 2005年 3月に 4つ目の絶叫マシンをデビューさせるなど、積極投資や集客努力はうかがえるものの、やはり立地条件が悪いのか、すべてにおいてパッとしない。(なお、4つあった絶叫マシンのうちのひとつ "High Roller" は、人気不振により 2005年 12月 31日に閉鎖された)

 まず初めに、波瀾万丈の歴史を引きずるストラトスフィアの経歴から紹介したい。今日のストラトスフィアの前身であるベガスワールドホテルは、長い間苦悩の連続だった。ストリップの中心街から離れているという立地条件の悪さが響いてか、なかなか客が集まらなかったのである。
 そこで思いついたアイデアが、タワーの建設だった。どんなに遠くからでも目立つようにとの発想から、高さは最低でも 1000フィート (約 300m)とし、名前も成層圏にまで届くようにと、「STRATOSPHERE TOWER」 に決まった。
 しかし建設が進むにつれ次第に資金難に陥り、1995年 2月にその完成を待たずしてベガスワールドは自らの幕を閉じてしまった。
 そして経営権は個人オーナーだった BOB STUPAK 氏の手から、ルイジアナ州やミシシッピー州のカジノ経営で定評のある Grand Casino 社に渡り、ホテル名もストラトスフィアに改名された。

 このオーナーシップの交代劇を機会に、老朽化した建物は取り壊され新たな本館棟が建設された。また、建設が中断されたままになっていたストラトスフィアタワーの工事もそのまま引き継がれ、高さ 350メートルのタワーは 96年春にようやく完成した。しかしタワー完成後も経営状態は決して芳しくなく、その後何度もオーナーが入れ替わるという波乱の時期が続いた。

 なぜ経営が行き詰まるのか。その前に前身のベガスワールドが経営に失敗した理由を分析してみる必要があるが、その理由は主に次の3つが指摘されている。
 ひとつ目は老朽化した建物、二つ目があまりにも個性的な若手個人オーナー BOB STUPAK 氏のセンスのないカラーが経営のいたる所に出すぎていたこと、三つ目がロケーションの悪さである。

 一連の改装でひとつ目の問題は解決することになり、二つ目の問題も BOB STUPAK 氏が経営から退いたことでとりあえずは解消。問題は三つ目のロケーションの悪さだ。これは改装後もそのまま付きまとう問題だが、はっきり言ってこの場所は本当によくない。まずラスベガスをよく知っている者はこの場所をストリップ地区だとは思っていない。またラスベガスを知らない者はこの場所の存在すら知らないのでここには近づかない。

 元オーナー BOB STUPAK 氏はそのへんの事情をよく知っていたがために、巨大なタワーをここに建て、この地を目立たせようとしたわけだが、「そんな資金があったならストリップ地区の一等地へ引っ越していた方がよかったのではないか」、というのは多くの業界関係者が指摘しているところだ。とにかくロケーションの悪さは今でもその経営に重くのしかかっている。

 また、タワーそのものも今となってはその集客効果が疑問視されている。なぜなら、ストラトスフィアタワーの完成後、新フォーコーナーに 48階建ての 「エンパイアステートビル」 や 「自由の女神」 (以上、ニューヨークニューヨークホテル) が完成し、さらに 99年、「エッフェル塔」 や 「凱旋門」 (同、パリスホテル) が出現したからだ。ロケーション的なハンデはもちろんのこと、建造物そのものの知名度的にもこのストラトスフィアタワーがエンパイアステートビルやエッフェル塔に勝るとは思えず、相対的な認知度は確実に低下してきている。

 「世界一高い場所にあるローラーコースター」 として話題を集めるはずだったアトラクション "High Roller" も、「ただ高い場所を走っているだけでスリルがない」 とのことで人気は今ひとつパッとせず (結果的に 2005年 12月末に閉鎖)、また、タワーの先端部分を使った垂直射出型アトラクション "Big Shot"、は "High Roller" よりは人気があるものの、その乗り場に行列ができるようなことはまずない。

 このように場所の悪さが大きく影響しているのか、98年まで倒産劇が繰り返され、建設途中だった新館棟の工事も中断されたままになっていたが、98年 8月ついに大富豪の Carl Icahn 氏が破格値で同ホテルを買取り今日に至っている。
 Icahn氏はその後リニューアルを決心。建設途中のまま雨ざらしになっていた新館を完成させるなど、数々の改良を加え、2001年 7月、ついにストラトスフィアの完全復活を宣言した。Icahn氏が手がけた主な改良は以下の通り。

 ■ 24階建 1002室の新館の完成
 ■ 300席規模のカフェの新設
 ■ ツアーロビーの新設
 ■ プールの新設
 ■ 500席規模のバフェィの新設
 ■ 3700席規模の屋外アリーナの建設
 ■ シーソー型絶叫マシン "X-Scream" の新設
 ■ 回転ブランコ系の絶叫マシン "Insanity" の新設

 Icahn氏は今後もさらに改良を加えていくとのことだが、ロケーションの悪さという問題だけは依然として残るわけで、今後このホテルが Icahn氏のアイデアと資金力でどのように変化していくのか非常に興味深いところだ。
 ちなみに鳴り物入りで 2003年秋にオープンしたシーソー型絶叫マシン "X-Scream" は開業直後から閑古鳥が鳴いている。また、2005年 3月には回転ブランコ系の絶叫マシン "Insanity" もオープンしたが、業績回復にどこまで寄与できるか非常に微妙だ。
 いずれにせよ、現時点でこのホテルに日本人観光客があえて宿泊する意義はほとんど見い出せない。ルーレットにおいてシングルゼロ台があるなど (4台のうち1台だけではあるが)、ギャンブラーにとってのメリットはいくつか見られるものの、それらは泊まらなくても利用できるわけで、宿泊理由としてはいささかインパクトに欠ける。タワーに登ることも含めて、このホテルを訪れること自体は大いに結構なことだが、あえて宿泊する必要はないだろう。

 なお、以下はストラトスフィアタワーの上部施設にある各フロアごとの内容だ。

 12階 BIG SHOT などの絶叫アトラクションの乗り場
 11階 社内用(部外者立入禁止フロア)
 10階 社内用(部外者立入禁止フロア)
 9階 アウトドアデッキ展望台
 8階 インドア展望台
 7階 カクテルラウンジ(220席)
 6階 回転レストラン "Top of the World" (360席。1時間で1回転)
 5階 社内用(部外者立入禁止フロア)
 4階 社内用(部外者立入禁止フロア)
 3階 ウェディングチャペルおよび披露宴会場
 2階 社内用(部外者立入禁止フロア)
 1階 社内用(部外者立入禁止フロア) (1階のエレベーター到着地点は地上約235m )


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