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ニューヨークニューヨーク




英語名   NEW YORK NEW YORK HOTEL & CASINO
住所   3700 LAS VEGAS BOULEVARD LAS VEGAS, NV 89109
電話  702-740-6969 総客室数  2023
フリーダイヤル  1-800-693-6763 スイートルーム  103
FAX  702-740-6700 レギュラールーム  $69〜$390
外貨交換  あり スイートルーム  $160〜$650
総合評価  

 このホテルの名物はなんといっても 「自由の女神」。1997年に出現するまで、新フォーコーナー (ストリップ大通りとトロピカーナ通りの交差点の俗称) のシンボル的存在であった MGMグランドホテルのライオンを見下ろすカタチで登場したこの自由の女神は、そのシンボルの座をライオンから完全に奪い取ってしまった格好だ。といっても MGMとニューヨークニューヨークは同じ会社が経営しているので、どちらが勝った負けたの問題はない。
 さて、このホテルは客室数でこそ MGMに遠く及ばないものの、マンハッタンの高層ビルという派手な外観や、それを取り巻くように走るローラーコースターなど、露出度的な部分では MGMに勝るとも劣らないほど目立っている。
 ホテルのテーマはもちろんニューヨークで、エンパイアステートビルを模倣した 48階建てのメイン棟をはじめ、AT&Tビル、クライスラービルなど、客室棟はすべてマンハッタンに実在する著名高層ビルで構成されている。そしてカジノエリア内には、グランドセントラルステーション、国連会議場、エリス島、また、ショッピング街やレストラン街にはグリニッチビレッジ、タイムズスクエアなどをイメージして造られた施設があり、さらに交差点前に立つ自由の女神像からストリップの歩道にかけてはブルックリン橋が架かっている。

 正面玄関はストリップに面した東側ではなく、トロピカーナ通りに面した南側に位置している。通常メインストリートであるストリップ側に造られるのが普通だが、MGMグランドの場合も正面玄関はライオンが鎮座しているストリップ側ではなく寂れた裏側に位置しており、特に珍しい形態ではない。したがって、このニューヨークニューヨークの 「顔」 であるはずのストリップ側には車で乗り付けられるような場所がないので、タクシーで行く場合はその南側玄関から入ることになる。
 このホテルの中へ入ってまず驚くことは天井の高さだろう。すぐそこがカジノフロアになっていること自体は他のホテルと同じだが、その天井の高さは群を抜いている。
 この高い天井に関しては人によって、「開放感があって気持ちがよい」 という意見と、「頭上が広々しすぎていて少々落ち着かない」 という意見に分かれるようだが、とにかく広々していることだけはまちがいない。
 スポーツブックはレンガ調の壁にツタがからまった渋いインテリアで雰囲気もよかったが、残念ながらそれは 2000年に取り壊され、その後は奥まった場所で細々とやるようになった。本格的に遊びたい者は MGMのスポーツブックに行ったほうがよいだろう。
 カジノフロアにあるトイレの男女別の表示は 「MEN」、「WOMEN」 でもなければ、「LADIES」、「GENTLEMEN」でもない。男性用が 「GUYS」、女性用が「DOLLS」 なので間違って入らないようにしたい (「間違えるワケがない!」と言われそうだが、実際に間違える日本人がいるらしい)。
 あと驚くのがフロントデスクのカウンターの高さだ。背の低い日本人にとっては首から上がやっと出るといった感じで (やや大げさか)、チェックインの際、少々苦労する (チェックアウトは自動チェックアウトを使えば問題ない)。
 エレベーターも慣れないと使い勝手が悪い。客室棟によってエレベーターの乗り場がまったく異なるため、初めてこのホテルを利用する際は少々とまどう。ホテルの外観を見ればだいたい想像できる通り、このホテルは各棟の横のつながりが不完全なため、エレベーターがちがうと団体旅行などで仲間の部屋との間を行き来する際は非常に不便だ。
 そんなことが理由とは思えないが、日本の旅行代理店の一般的なパックツアーでこのホテルを利用することは極めてまれで、知名度や露出度が高いわりには日本人観光客とのかかわりが少ない。

 さてこのホテルの注目はやはり "ザ・ローラーコースター" だろう (かつては "マンハッタンエクスプレス" と呼ばれていたが、2008年から現在の名称に)。設計はなんと東京浅草の 「花やしき」 でおなじみのトーゴ社が担当したというから驚きだ (ちなみに同社はその後、経営難に陥り 2004年1月に会社更生法を申請。2008年4月からはナムコの傘下に)。
 じつはこのコースターの設計に関しては、振動や騒音問題に対する日本の繊細な技術が必要不可欠だったようだ。理由は、コースターの運行により、カジノ内に激しい振動が伝わるとルーレットやクラップスなどのゲーム結果に影響が出てしまいかねないからだとか。また、ホテル棟の窓をかすめるように走るため、宿泊者に対する騒音問題などにも十分配慮する必要があったらしい。そのへんの繊細な技術はやはりなんといっても日本のお家芸ということで、トーゴ社に白羽の矢が立ったようだ。
 ちなみにその乗り場は正面玄関を入って一番奥のゲームセンター側の2階にある。どうせ乗るなら夜景がきれいな夜間がおすすめだ。料金は $14。運行時間は季節や曜日にもよるが、通常 11:00pm ぐらいまでやっている。なお強風の場合はすぐに運転中止となるので注意が必要だ。

 このホテルのナイトショーはなぜかいつもパッとしない。開業直後の 97年に鳴り物入りで始まった "MADhattan" は、巨額を投じて造られた専用会場を割り当てられたにもかかわらず、あまりの不評で 1年と持たずして 98年 5月に閉幕。そのあとを引き継ぎいだ "Lord of the Dance" も 「単なる集団タップダンス」 ということで評判は芳しくなく、すぐにベネシアンホテルへ出て行ってしまった (その後、ベネシアンでもすぐに打ち切り)。2003年8月からは、世界的に有名な人気劇団シュルクドゥソレイユが演じる "ZUMANITY" になったため、何とかその知名度で続いているが、この劇団の公演にしては人気は今ひとつのようだ。

 レストランに関してだが、看板的存在だった Motown Cafe は、テーマレストランブームの終焉とともに業績が悪化し、2000年10月末をもって閉鎖されてしまった。その後を引き継ぐ形で登場したスポーツをテーマとしたレストラン ESPN Zone は、なんとか現在も続いている。
 一番の注目店はアイリッシュパブ Nine Fine Irishmen だろう。レストランというよりはビールパブだが、食事メニューもそこそこ充実しており、ビール党にとってはうれしい店だ。
 その他としてはイタリアンの IL FORNAIO、それにステーキハウスの Gallagher's Steakhouse が有名だが、他のホテルと比べるとこのホテルのレストラン群は総じて層が薄く、話題に上る店が少ない。したがって、このホテルに宿泊したからといって、館内で食べることにあえて固執することなく、MGMなどへ食べに行ったほうがよいだろう。
 あと知っておかなければならないこととして、このホテルにはバフェィがない。長時間かけて探したりしないようにしたい。

 プールは 90年以降に出現した大型テーマホテルとしては、いささか貧弱だ。客室数がそれほど多くないのでこの程度のサイズでもキャパシティー的には十分なのかもしれないが、近隣ホテルの豪華プールを見慣れてしまった者にとっては少々物足りなさを感じることだろう。また日当たりも悪く、東側に隣接するホテル棟が高層ビルであることに加え、西側の駐車場もかなり巨大なためプール施設に陽が当たる時間が限られてしまっている。あまり日に焼けたくない者にとってはよいかもしれないが、日差しと開放感を求める者にとっては不満が残りそうだ。

 さて、レンタカーなどを利用する人にとって気になる駐車場だが、セルフパーキングは十分すぎるほど大きく便利で使いやすい。またサイズだけでなく、駐車場からホテルまでのアクセスもこの規模のホテルにしては非常にスムーズだ。少なくとも MGMの駐車場に比べると、かなり使いやすい。(ここの駐車場は上層階に一気に上れる構造になっているが、MGMのそれは、ぐるぐる回りながら1フロアずつ上る構造になっている)
 ただ、駐車場から一般道へ出る際の交通事情は少々変則的で慣れるまではわかりづらい。南側のトロピカーナ通りへ出ると右折するしかなく、ストリップから離れる方向 (西方向) へしばらく走らざるを得ない。したがって新フォーコーナーへ戻ってくるためにはどこかで Uターンする必要がある。

 なお、このホテルを所有する MGM Mirage 社は、ラスベガス国際空港のバッゲージクレームエリア内に "出張所" を持っており、ニューヨークニューヨークや MGMグランドを含む同社のグループホテルの宿泊客は、スーツケースなどが出てくるまでの時間を利用して、ここでチェックイン手続きを済ませることができるようになっている。ルームキーもその場で発行してもらえるので大変便利だ。

 あまりよくないこともあれこれ書いてきたが、立地条件的には悪くない。また、ベラージオやシーザーズパレスのような広大な前庭がないので、客室やカジノからストリップ大通りに出るのに時間がかからず、歩く距離という意味での使い勝手は良い。レストラン群の層の薄さがやや気になるが、泊まって後悔するようなホテルではないだろう。


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