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ベラージオ




英語名   BELLAGIO
住所   3600 LAS VEGAS BOULEVARD LAS VEGAS, NV 89109
電話  702-693-7111 総客室数  3934室
フリーダイヤル  1-888-987-6667 スイートルーム  403室
FAX  702-693-8585 レギュラールーム  $150〜
外貨交換  あり スイートルーム  $400〜
総合評価  
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 元 Mirage Resorts 社 (ミラージ、トレジャーアイランドなどを建設した会社) の会長 Steve Wynn 氏 (現 ウインラスベガスのオーナー) が、今は亡きデューンズホテルの跡地に社運をかけて完成させた同社のフラッグシップホテル (旗艦ホテル) がこのベラージオ。
 しかしその後、同社の業績は悪化し、株価が低迷していたた 2000年春、ライバルの MGM Grand 社に買収されてしまった。したがって現在このベラージオは MGM 社の傘下で運営されている。当然のことながら Wynn 氏もベラージオを去った。(MGM Grand 社はその後社名を MGM Mirage 社に変更。さらに 2005年 3月には Mandalay 社も吸収合併したため、このベラージオはマンダレイベイなどとも同系列になっている。2010年から社名を MGM Resorts International に変更)
 開業は 98年 10月 15日。総工費は 14億ドルとも 16億ドルともいわれており、世界で最も金がかかっているホテルとされていたが、皮肉にも、ここを去った Wynn 氏が、27億ドルというウィンラスベガスを 2005年 4月に完成させたため、今は世界一ではない。
 テーマは北イタリアの湖畔リゾートで、ホテル名の "BELLAGIO" はその北イタリアのコモ湖畔に実在する地名から採用された。なお、日本の旅行ガイドブックなどにおける同ホテルのカタカナ表記は 「ベラッジオ」、「ベラジオ」 など、統一されていないようだが、イタリアでの発音はともかく、ここラスベガスにおける地元アメリカ人の発音は 「ベラージオ」 に近い。

 同ホテルのシンボルはそのコモ湖をイメージした広大な湖 (噴水ショーが行なわれる場所) で、その広さはなんと 5万平方メートルという。ちなみにこの場所はラスベガス大通り (通称 "STRIP") とフラミンゴ通りというラスベガス屈指の目抜き通りが交差する超一等地 (通称 "Four Corners") で、当然のことながら地価もラスベガスで一番高い。そんな貴重な場所に、客室棟でもショッピング街でも駐車場でもない単なる無用の長物とも思える 5万平方メートルの湖を造ってしまったところが、元オーナー Steve Wynn 氏の非凡なところであり、またラスベガスビジネスのダイナミズムでもある。
 そこまでして造った湖で行われる噴水ショーは当然のことながら非常にゴージャスなもので、ラスベガス最大の無料アトラクションとして観光客の話題を集めている。
 ちなみにその噴水ショーは午後 3時前後から深夜 12時まで 約15〜30分おきに行われているが (毎回 BGM と噴水のパターンが異なる。曲名などの詳しい上演スケジュールに関しては [観光スポット] セクションを参照のこと)、いうまでもなくライトアップされる夜間の方が美しいので、どうせ見るなら夜がおすすめだ。
 写真に収めたい場合はシャッタースピードがあまり遅くならない夕暮れ時がよいだろう。日没後の撮影はシャッタースピードの関係で手ぶれが出てしまうため本格的な写真を撮るには三脚が必要だ。

 噴水ショーと並ぶこのホテルのもうひとつの目玉商品だったアートギャラリー "The Bellagio Gallery of Fine Art" は、新オーナーである MGM 社の意向により 2000年 5月に一旦閉鎖されてしまった。ゴッホ、ルノアール、ピカソ、セザンヌ、ゴーギャン、モネ、スーラ、など、総額 4億ドル相当の名画が所狭しと飾られていたが、財務内容の改善を目指す MGM 社の 「利益を生み出さない資産は売却」 という方針の元、ピカソなど一部の絵を除き処分されてしまった。なおピカソの絵だけは今でも同ホテル内にある高級レストラン Picasso のダイニングルームに飾られている。
 その後このアートギャラリーは場所を移し (同じホテル内で移動)、著名アーティストの個展会場などに使われているが、開業当初の豪華コレクションと比べると見劣りは否めない。最近は数ヶ月から半年程度の周期で作品を入れ替えながら、そのつど独自のテーマの展示イベントを開催している。

 太陽光が入るように屋根がガラス張りになった室内温室広場 "Conservatory & Botanical Garden" もこのホテルの重要なアトラクションだ。季節に合ったテーマを草花で演出するこの広場は、開業直後からラスベガスの新名所として話題を集めており、2〜3ヶ月程度の間隔で模様替えが行なわれている。その膨大な花の数にはだれもが圧倒されることだろう。

 このホテルはその総工費からもわかる通り徹底した高級路線を売り物にしており、"ゴージャスな大人の社交場" を演出するため、宿泊客以外の 18才未満の館内立ち入りを禁止していたが、2007年からそのことを伝える告示板が撤去された。

 立地条件は、前述の通り超一等地にあり申し分ない。街の中心地にあるばかりか、フォーラムショップスやミラージホテルの火山など、フォーコーナー (ストリップとフラミンゴ通りの交差点) 周辺の主要観光スポットへはすべて徒歩の距離にある。また、このホテルからは、同系列のモンテカルロホテルまで無料モノレールが走っている。途中駅はアリアホテルおよび高級ショッピングモール 「クリスタルズ」 で、これら施設も同系列の運営。公営バス (各バス停に停車する二階建てバス "Deuce"、二連結の急行 "SDX") の利便性も抜群で、Deuce はもちろんのこと、SDX のバス停も同ホテルのすぐ目の前にある。

 さて客室についてだが、インテリアはベージュを基調とした落ち着いたトーンでまとめられており、また部屋の広さも必要かつ十分なスペースが確保されている。
 クローゼットの中には暗証番号設定方式の金庫があるので ( Bellagio に限ったことではないが) 貴重品をフロントまで預けに行く必要はない。またそのクローゼット内にはラスベガスのホテルとしては珍しく純白のバスローブが吊してある。それを記念に持ち帰ってしまう不心得者が多いようで、「これは有料で販売しています」 と書かれているところがおもしろい。
 テレビはビデオ入力端子 (NTSC方式) が前面に配置されているタイプで、撮影したビデオを再生する際などは便利だ。枕元には目覚まし時計があるのでモーニングコール (英語ではウェイクアップコール) の代用となる。ちなみにその目覚まし時計は iPod に直結可能なオーディオシステムにもなっている。
 電話機は枕元と机、さらにトイレの合計3台。枕元と机の2台の側面にはインターネット用のモデムジャックが、さらにそれとはまったく別にブロードバンド用のLAN接続のジャックも用意されているので、ネット接続に不自由しない。
 バスルームがすばらしい。他のホテルと比べた相対論として、ベッドルームよりもバスルームの方がゴージャスに見える。代理石調のフロアやシンクのカウンタートップが高級感を演出しているばかりか、機能的にもバスタブとシャワー室が別々になっており使いやすい。ただバスタブはバブルジェット付きではなく、それに関してはシーザーズパレスの新館などに負けている。
 洗面台脇にはヘヤドライヤー、そして化粧に便利な拡大鏡がある。消耗品としてはソープ、シャンプー、コンディショナー、ハンドローション、マウスウォッシュ (以上ブランドは Olive Rich)、シャワーキャップ、ソーイングキットなどが置かれている。

 さて窓からの景色だが、ルーム番号が 80番前後までの偶数の数字、つまり **002 から **080 (** はフロアの階数) が原則として噴水ショーが見えるストリップ側 (東側)に面した部屋だ。そして奇数がその反対側 (西側) を向いている。さらに 80番以降の偶数、つまり **124 などがシティーセンター(工事中) などが見える南側に面した部屋で、同じく 80番以降の奇数がシーザーズパレスなどが見える北側に面した部屋となっている (この原則が当てはまらないフロアも多少ある)。
 ストリップ側に面した部屋以外、あまり大した景色は期待できない。とりわけ西側に面した部屋からの景色は殺風景だ。
 多くの者がストリップ側を希望するため必ずしもストリップ側の部屋を割り当ててもらえるとは限らないが、チェックインの際、ためしにストリップ側をリクエストしてみるとよいだろう (近年ストリップ側の部屋は別の料金設定になっているので、追加料金無しでストリップ側にしてもらえる可能性は少ない)。なお、新館 SPA Tower からは噴水が遠いので (低層階以外からは見えないことはない)、部屋の位置関係にあまりこだわる必要はない。ちなみに右上の写真内 (クリックで拡大表示) の左奥に小さく見える建物が新館だ。

 カジノは淡いオレンジ色を主体とした暖かみのあるトーンでまとめられており、同系列のミラージホテルよりも総じて明るく、またクセもない。レイアウトもミラージや TIよりも入り組んでなく総じてわかりやすいが、モンテカルロやバリーズほど単純明快なフロアではない。
 カジノのルールとしてはごく平凡で、クラップスは 3-4-5倍オッズ、ルーレットはダブルゼロ (ハイリミットセクションのみシングルゼロ)、ブラックジャックはサレンダーありで 1デックテーブルはない (すべて 6デックと 2デック)。なお、Soft-17 は長らくスタンドだったが、最近多くの台がヒットになってきている。
 ミニマムベットは高級路線を売り物にしている割にはブラックジャック、ルーレット、クラップス共に $10テーブルが存在している (ただし曜日や時間帯によって無い場合もある)。スロットマシンにも低額の賭け金の台が多数あり、決して庶民的なレベルのギャンブラーを無視しているわけではなさそうだ。
 なお、数十万人いるといわれるカリフォルニア在住の中国系ギャンブラーの存在を意識してか、ミニバカラ、パイゴウポーカーなど中国人好みのゲームを一ヶ所にまとめ、そのすぐ奥にラーメンを主体とした中華料理レストラン "NOODLES" を配置させているところは興味深い。ちなみにメニューの中には中華のみならずベトナム、タイ、日本などアジア各国の麺類が用意されておりバラエティーに富んでいるが、味的にはあまり期待しない方がよいかもしれない。まずまずのものもあるが、とんでもない料理が出てくることがあるからだ。

 レストランは総じて高級路線を踏襲しており、コンテンポラリー調フレンチ料理の LE CIRQUE、南フランス系地中海料理の PICASSO、イタリアンの CIRCO、ステーキの PRIME STEAKHOUSE、そしてサンフランシスコ系シーフードレストランの MICHAEL MINA (旧 AQUA) など、どの店もかなり高めの料金設定だが、総じてインテリアも味も評判がよい。料金に見合ったサービスが期待できると考えてよいだろう。
 また最近改装されたイタリアンカジュアルの Olive は料理としての評判はいまひとつの部分もあるが、比較的安く、また噴水ショーもよく見える位置にあるとあって、気軽に入れる店として人気が高い。
 SAMS は得体の知れない不思議な料理ばかりを出していたためか評判が芳しくなく、開業後まもなく閉店し、NECTAR という店に生まれ変わってしまったが、その NECTAR もわずか2年ほどで閉店。人気のベラージオといえども味が悪ければ淘汰されてしまうという厳しい現実があり、NECTAR のあとは FIX という店がオープンした。
 高級和食店として人気があった Shintaro は改装のため 2007年末に閉鎖され、2008年7月に名称を Yellowtail に変え再出発した。ちなみにこの Yellowtail、寿司を中心とする和食店ではあるが、ナイトクラブの経営などエンターテーメント施設のクリエーターとして名高い人気集団 Light Group が運営にかかわっている (前述の FIX も同グループの運営)。
 バフェィは総じて評判がよいが、かなり並ばされることが多く、曜日や時間帯によっては 1時間以上待たされることも珍しくない。そんな情況を踏まえての需給バランスの調整ということか、金曜日と土曜日の夜だけ $27.95 から $35.95 に大幅に値上げされてしまった。「ラスベガスのバフェィは安い」 というのは過去のことと考えたほうがよいかもしれない。

 フォーコーナーからカジノへ通じる通路は高級ショッピング街 VIA BELLAGIO になっており、ティファニー、グッチ、シャネル、プラダ、アルマーニなどが入居している (エルメスは 2011年からフロントロビーの前に移転)。さしずめラスベガス版ロデオドライブといった感じだが、どの店もおおむね深夜 12時まで営業しており、営業時間的には本家本元のロデオドライブよりもはるかに便利だ。シーザーズパレスのフォーラムショップスや前述のクリスタルズもそうだが、世界広しといえども深夜までショッピングが楽しめる高級ブランド街はここラスベガスだけといってよいだろう。ちなみにウィンラスベガスにもシャネル、ルイヴィトン、ディオールなどが並ぶショッピング街がある。また、2008年からはパラッツォにも高級ショッピング街がオープンした。

 プールも他の施設と同様、総じてゴージャスだが、ラスベガスのホテルのプールとしては珍しくヤシの木が 1本も植えられていない。テーマが北イタリアなだけに南国の楽園的な雰囲気は似合わないということかもしれないが、ヤシの木のみならず滝や滑り台などもなく、リゾートプールとしてはやや楽しさに欠ける気がしないでもない。「おとなのプール」 と考えれば完璧だが、もう少し遊び心があったほうがいいだろう。

 ナイトショー "O" はすこぶる評判がよい。料金が $99〜$150 とかなり高いことが少々気になるが、高いだけのことはあって内容は充実している (詳しくは 【ナイトショー】 セクションを参照のこと)。
 上演は月曜日と火曜日を除く毎日 7:30pm と 10:30pm の 2回で、チケットはカジノフロアにあるチケット売場 (劇場の入口の前) で買うことができる。
 電話による事前購入はクレジットカード決済のみ。また電話による事前購入者がチケットの現物を受け取りに行く際はチケット売場の 【 WILL CALL 】 と書かれた窓口に並ぶ。当日券を新規で購入する者は 【 TICKET SALES】 と書かれた窓口に並ぶ。詳しくはこのラスベガス大全の [ナイトショー] セクションを参照のこと。なお、問い合わせは同ホテルのショー部門 702-693-7722 (英語のみ) まで。

 位置的にも用途的にも目立ちにくいが、このホテルのボールルームは充実している。プールよりも西側に位置する広大なスペースのほとんどが大小さまざまな宴会場やミーティングルームに割り当てられており、数的にも内容的にも申し分ない。また同じエリア内にはプール施設に面したゴージャスなウェディングチャペルもあるので、海外挙式を考えている者は、ここを候補のひとつとして考えてみるのも悪くないだろう。

 駐車場に関しては他のホテルに比べ総じて使いやすい。無料駐車場へはストリップ側の進入路 (Paris ホテルの凱旋門の前の交差点) から入りすぐ左奥の道へ進みそのまま駐車場の側道を登ってアクセスする。4階建て構造になっているが、ある特定の階だけに存在する渡り廊下を使ってホテル内へ入る方式ではないため、どこの階に駐車しても便利さは同じだ (つまりどの階に駐車しても、その階からエレベーターで地階まで降りられる)。ちなみにパリスホテルのエッフェル塔など、まわりの景色が楽しめるという意味で、夏の炎天下以外は屋上階に駐車してみるとよいだろう。
 その駐車場のエレベーターを降りてからフロントロビーまでの距離は他のホテルに比べ非常に短く、またカジノを通過しないためアクセスがスムーズだ。この部分に関してはラスベガス屈指の便利な構造といってよいだろう。ただ、フロントロビーから客室へのエレベーターまでの移動は他の多くのホテルと同様、延々とカジノ内を歩かなければならず、その部分においてはモンテカルロホテルのシンプルな構造にはかなわない。

 総じてよくまとまっており、ただ単にゴージャスというだけでなく非常に使いやすいホテルだ。料金のことを無視して考えれば、現時点ではラスベガスで最もおすすめできるホテルといってよいだろう。このホテルを予約する際に、選択肢として候補にあがる他の高級ホテルはウィンラスベガス、ベネシアン、シーザーズパレス、マンダレイベイ、アリアなどになるものと思われるが、ウィンは成金趣味的なけばけばしさが、ベネシアンは繊細さを欠いた雑な造りが (特に駐車場から館内に通じる通路などは工事現場そのもの)、シーザーズパレスは館内の構造が複雑で使い勝手の悪さが、マンダレイベイは地理的な位置が、そしてアリアはストリップから奥まっているという部分がそれぞれ不評だったり敬遠されたりで、そういう意味ではやはりベラージオがベストなチョイスと考えてよいのではないか。


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