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 松井やイチローの腕に結果がかかってくるスポーツベットにおいて、投票する側の我々が行うべき 「必勝法」 などほとんど存在しない。それでもいくつか知っておいた方がよいことがある。
 それは、「同一の試合 (たとえばある日のマリナーズ対ヤンキース戦) でも、カジノホテルによって配当倍率が違う (money line が違う) ことがしばしばある」 ということだ。フットボールの場合でいえば、得点のハンデ、つまり point spread が違うことがある。
 したがって大金を賭ける場合は数ヶ所のホテルのスポーツブックを訪問してみてどこが一番有利かを比較してから投票した方がよい。もっとも、その配当倍率の差は微々たるものなので (といってもビッグイベントではない場合、10% や 20% 異なることはしばしばある)、賭金が大金でなければあまりそれにこだわる必要はないだろう。むしろ $50 や $100 程度の賭金でそれにこだわりすぎてホテルを転々と移動することの方が時間と労力のムダというものである。
 したがって、賭金が小さい場合は最寄りのホテルのスポーツブックで投票すれば十分だろう (なお最近は各ホテルが大きな系列グループに属していることが多く、そのような場合、系列ホテル間ではハンデに差がない)。ただ、投票したあとのゲームの観戦はなるべく大きな会場で観た方がよいかもしれない。にぎやかな分だけ興奮度も盛り上がるからだ。
 ではなぜ各ホテル (非系列のホテル間) によってハンディキャップに多少の差が生じるのだろうか。それは各ホテルが独自に 「どちらのチームが勝っても損のないように危険を分散しながらハンデを決めている」 からである。
 たとえば、あるホテルにおいて宿泊客の大部分が日本人で、たまたまその日のドジャーズ対ジャイアンツ戦で野茂が登板する予定になっていたとする (古い選手でのたとえ話で恐縮だが)。そして結果としてドジャーズに $100 賭けた人が 100人、ジャイアンツに $100 賭けた人が 10人だったとする。このような場合、ホテル側は配当倍率をそれなりに調整しないとドジャーズが勝った場合、大損してしまう。また逆にジャイアンツが勝てば大儲けすることになる。しかしホテル経営 (カジノ経営) はバクチではないので、どっちのチームが勝っても必ず損のないように調整する必要がある。それがmoney line や point spread の調整というわけだ。
 つまり各ホテルによってハンディキャップがちがう理由は、各チームごとの得票数のバラツキ具合がそれぞれのホテルによって異なるからである。


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