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ポーカー


 防弾チョッキか防毒マスクか?
 
 自分が採るべき戦略とは、相手の戦略がある程度わかっているからこそ立てられるのであって、相手の正体がわからなければ戦略の立てようがない。
 つまり敵がピストルを持っているとわかっていれば防弾チョッキを着ていくことができるし、サリンを持っているとわかっていれば防毒マスクをかぶっていくこともできる。

 このように戦争などの場合は敵の武器がある程度特定できれば、持っていくべき装備は自動的に決まってくる。ところが不特定多数の敵が入れ替わり立ち替わり現れるポーカーの場合それはまったく不可能である。つまり戦場に行ってから現場で臨機応変に応戦するしかない。
 具体的にいうならば、ワンペアぐらいの手で強そうな顔をして突っ張ってくる者もいれば、ストレートフラッシュなどができると急に泣き出しそうな弱気の顔をしてくるヤツもいる。また彼らのそれらのトリックは当然のことながら常に一定しているわけではなく、意表を突いたタイミングで急変することもある。
 そういう状況下で臨機応変に戦略を立てなければならないのがポーカーであり、そのような不特定多数の敵のクセをすべて想定しながら、ひとつのセオリーとして必勝法を体系的にまとめ上げることはほとんど不可能ということになる。
 また、そのような 「敵との駆け引き」 以外の 「手作り」 そのものにおいても、ポーカーの場合は 「常に強い手をめざす」 ということだけが戦略上の目的になるとは限らないため、戦略を体系化するのが極めて困難ということになる。


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