カジノ全般のトップ 次のページ
カジノ全般


 イカサマの存在を信じる日本人観光客
 
 今でも多くの日本人観光客が、「絶対になにか仕掛けがある。だから勝てないようにできている」 と考えている。じつにナンセンスな話だが、そのように考えること自体がいかにも日本的発想といえなくもない。

 すでに述べた通り日本ではギャンブルは常に 「裏街道」 的な陰の存在だったため、それにかかわる関係者も当然のことながら常にアウトロー的な者が多かった。それがゆえにかつての日本の賭博には常にイカサマ的行為が多かれ少なかれ存在していたことは否定しがたい事実で、またヤクザ映画などが一般市民に 「ギャンブル = イカサマ」 的なイメージを植え付けてきたことも事実だろう。そしてそれらに登場するイカサマは往々にして 「胴元側が客をだますイカサマ」 であることが多かった。

 そのような背景があったためか、日本では現在でもギャンブルのイメージはすこぶる悪い。その結果、日本にはフェアなギャンブルが育つ環境が近年まで整っていなかったし、そういう環境を育てようとする原動力すら湧いてこなかった。
 競馬、競輪、競艇などはかなり以前から認知されてきたものの、今でもそれらが真の意味での健全なレジャーとして広く一般社会に受け入れられているわけではない。

 そう考えると、いまだに多くの日本人がラスベガスのカジノに対して懐疑的な目で見ていることは理解できないことでもない。しかし現実にはそれはまったくの事実誤認であり、無用の心配なのである。

 そうは言っても具体例を示さないと疑いの念を捨てきれない日本人も多いことだろう。ラスベガスのカジノがいかにフェアプレーに徹しているかの具体例をあげ出したらキリがないが、ここでは多くの日本人が抱く最も一般的な疑問を 3つ取りあげてみたい。

 日本風イカサマ賭博場の幻想から抜けきれない日本人がまず最初に考える事は、

「ルーレットのディーラーはねらったところに玉を投げ込める」
「ブラックジャックのディーラーは思い通りにトランプを切れる」
「クラップスで使われているサイコロにはカラクリがある」

 などである。まずルーレットだが、この誤解が一番たちが悪い。日本の低俗なテレビ番組などがいわゆるヤラセで 「ねらった番号に落とせるディーラー」 なるものをたびたび紹介しているせいか、ほとんどの者はこれを信じている。ラスベガスで使われているルーレット台がどのように作られ、どのように検査管理され、どのように当局によって認証されているか知らない者はそういった話を信じてしまう。 精密機械を使い投げ込まれる球の初速を一定にし、回る盤面のタイミングもまったく同じ条件で球を何度投げ入れても完全にランダムな結果が出る。それがルーレット台なのである。スーパーコンピューターを使っても、たった1メートルの高さから落とされるサイコロの出目を予測できないのと同様に、ルーレット版に投げ込まれた球の出目は我々人間が考えているよりもはるかにランダムなのである。
 それでも 「ルーレットのディーラーはねらったところに玉を投げ込める」 と信じるのもよいだろう。しかし百歩譲ってそのようなディーラーが存在したとしても、それは我々客にとってまったく問題にならないことをあえて付け加えておこう。なぜなら、ラスベガスはマカオなどと違いディーラーが玉を投げ込んだあとにも金を賭けることができるシステムになっているからだ (玉が投げ込まれた後も約 10秒間ほどは賭けることができる )。つまり心配なら、球が投げ込まれたあとから賭ければよい。
 したがって、そんなディーラーの存在を心配すること自体まったくナンセンスということになる。さらにつけ加えて言うならば、そんな技術を持ったディーラーが仮にいたとしてもホテル側はその者を絶対に採用しない。なぜならそのディーラーは、自分の身内や友人がそこのカジノに客として遊びに来た際に故意に彼らに勝たせることができてしまい、ホテル側にとってそのディーラーは危険極まりない人物になるからである。

 ブラックジャックのトランプについてもまったく同様で、疑惑をもつこと自体まったくのナンセンスと言ってよい。なぜなら仮にディーラーにそのような技術 (故意に客が不利になるようなシャッフル技術) があったとしても、シャッフルの最後には必ず客がカットするルールになっているからだ。
 またゲームの途中で客は好きなようにカードの流れを変えることもでき (カードを引くか引かぬかは客が決めること)、いかなるシャッフル技術もまったく意味をなさないことになる。
 よく 「強いディーラーに当たるとなかなか勝たせてもらえない」 という者もいるが、それはブラックジャックのルールをまったく知らない 「カジノ初心者」 が言う言葉で、実際にはブラックジャックというゲームにおいてルール上、ディーラーには強いも弱いもまったく存在し得ないのである(ディーラーは決められた規則に従い、カードを引いているだけで自分の判断で行動することは許されていない。詳しくは 「ブラックジャック」 の項目を参照のこと)。

 次にクラップスのサイコロについてだが、これに対してどれほどの配慮がなされているかを知っている者はほとんどいない。
 じつはラスベガスのカジノで使用されているサイコロは、それぞれ色は付いているものの (多くの場合、赤)、すべて透明な樹脂で作られている。これは 「中に何も仕掛けられていません。材質や重量のバランスは均一ですよ」 という意思表示である。
 さらに日本の一般の家庭にあるようなサイコロと違い、表面の数字は絶対にへこませては作られていない (つまり彫り込まれてはいない)。これは 「わずかな重量配分の不均一性すら排除していますよ」 という意思の表われである。
 もちろん各カジノでは定期的にサイコロの寸法をマイクロメーターで測定し、少しでも規格外の寸法になっていれば即座に廃棄処分にしている。
 またプレー中にサイコロがテーブルの外に出てしまった場合は、次のプレーを開始する前に担当の者が必ずそのサイコロをチェックする (もしくは新しいサイコロを使う )。これはもちろんサイコロのすり替えなどがないことを確認するための行為だ。
 また客がサイコロを振る際には必ず複数のサイコロの中からその客の意思で好きな2個を選ばせるシステムになっている。そして客は一度握ったサイコロを他人の視界の外に持ち出すことは許されていない。また、両手で握ることも禁じられている (両手を使うとすり替えなどの不正をしやすくなるため)。これだけの配慮がなされていることを知ってもまだイカサマが存在していると信じる者もいるだろうが、そういう者はプレーをしなければよい。

 各ホテルはイカサマをやるどころか、このようにいかにフェアプレーに徹しているかを競争しているのが現状で (もちろんネバダ州政府の厳しい規制があることはいうまでもないが )、イカサマのウワサなどが少しでも広まろうものならたちまちそのホテルは倒産である。もちろん関係者は法律によっても厳しく罰せられる。そんな危険を冒してまでイカサマをやるわけもないし、やる必要もない。なぜならイカサマをやらなくてもホテル側は十分に勝てるようになっているからである。
 いずれにせよホテル側が客に対して行う不正行為などは絶対にあり得ないと断言できる。不必要な心配をせず安心して遊んでいただきたい。


カジノ全般のトップページに戻る 次のページに進む