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バカラ


 ミニバカラ
 
 ミニバカラは、80年代アメリカで親しまれてきたアメリカ流近代バカラにさらに改良が加えられ、90年代になって定着した ラスベガス生まれの近代バカラ である。
 従来のアメリカ流近代バカラには、かなりの部分においてヨーロッパ流のかしこまった伝統的儀式が残されていたが、このミニバカラからはそれらは完全に取り除かれ、ゲーム進行も雰囲気も賭金も完全にブラックジャック並みのレベルに庶民化された。
 そういう意味においては改良を 「加えた」 というよりも、不必要な部分を 「削除した」 と表現すべきかもしれない。
 いずれにせよ、ヨーロッパ的なかしこまった雰囲気は完全に排除され、誰もが気軽に参加できる庶民派カジノゲームとなったのである。
 では、このミニバカラと本バカラの違いはなにか。じつは、ゲームとしてのルール自体はまったく同じで、ハウスエッジなどにもなんら違いはない。違いをしいてあげるならば、名前が示すとおりテーブルのサイズが小さいことと、カードを絞ることができない、といった程度で、それらはゲームの本質や戦略を変えるものではない。
 両者の最大の違いは、ルールや期待値などの実質的な部分ではなく、もっと抽象的な部分、つまり、客層、ゴージャス感、賭け金の大きさ、現場の雰囲気やインテリア、現場スタッフの衣装などで、あえて乱暴に言ってしまえば、「富裕層は本バカラ、庶民はミニバカラ」 といった図式になる。もちろん金持ちがミニバカラをやってもかまわないし、その逆に庶民が本バカラをやってもかまわないが、本バカラは最低賭け金が 100ドル以上に設定されているが多く、一般庶民にとってはやはり敷居が高いといってよいだろう。

 なにごとにおいても、かしこまったことが嫌いなアメリカ人。少なくともアメリカにおいては、アメリカ生まれのミニバカラが本バカラを駆逐してしまうのではないか、とも思われた時期もあったが、彼らはもともとそれほどバカラが好きではなかったのか、ラスベガスにおいても結局はミニバカラも本バカラもそのプレーヤーの大半はアジア系の人たちで、アジア系の富裕層が存在している限り、本バカラがミニバカラに駆逐されてしまうことはなさそうだ。むしろ最近は中国経済の発展とともにチャイニーズ系の富裕層が増えてきているのか、ミニバカラよりも本バカラの存在感の方が高いように見受けられる。
 
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