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Wynn Las Vegas - [ The Buffet ]


 店の名前は The Buffet。各ホテル、それぞれ個性豊かな名前を付けている中、いささか単純すぎる気がしないでもないが、奇しくもベラージオホテルのそれと同じ名前だ。
 どちらも同一人物 Steve Wynn 氏がクリエイトしたホテルという意味では 「奇しくも」 にならないが、ただでさえこのウィンラスベガスはベラージオに似ているといわれているだけに、バフェィの名称ぐらいは別のものにしてもらいたかった。やはりベラージオに未練があるのか…。ちなみに現在ベラージオは Wynn 氏の所有ではない。

 ホテルの格が最高級というだけあって、インテリアなどにはそれなりの工夫がうかがえる。特に入口付近に花を惜しみなく並べてあるあたりは (写真左、クリックで拡大)、このホテルの真骨頂が感じられ、また、ダイニングルームの中央部分では屋外の光を取り込みたくさんの花を飾るなど (写真右下。ただしこちらは造花が多い)、全体的にゴージャスな雰囲気が漂っている。各テーブルなどもバフェィとしてはそこそこ高級感があり、食器のデザインなども個性的で、とりあえずハード面では他のホテルとの差別化に成功しているようだ。

 肝心な料理だが、こちらは意見が分かれるかもしれない。他のホテルに比べ良い部分と悪い部分がいくつかあり、それらをどのように評価するかによって見方が大きく変わってきてしまうからだ。
 まず気になる点として、和食や中華のアイテムが少ない。ちなみに取材は 2度行なったが、どちらの日も、和食的なものとしては、にぎり寿司が二種類 (サーモンとエビ)、のり巻きが数種類あるだけだった。

 「他のバフェィにどんな和食があるのか?」 との疑問もあるだろうが、最近は味噌汁や漬け物を置いている店も出現しており、高級路線を売り物にするこのホテルとしてはやや寂しい。
 中華も他のホテルと比較してアイテムが少なく、ちなみにどちらの取材日もギョーザ、ヤキソバ、シューマイなどのありふれた定番アイテムすら見当たらなかった。
 あとこれは一般の日本人には興味がないことかもしれないが、メキシカン料理のセクションが存在していない。アメリカでは広く定着している料理なだけにこれは意外だ。メキシカンは当ホテルのゴージャスな雰囲気に似合わないということか。
 その一方で、インド料理のセクション (セクションの名称は 「グリル」 だが、そのセクションのほとんどすべてがインド料理に割り当てられている) があるのが興味深い。

 デザート (ケーキ類) もそのサーブの方法に問題があるように思える。いくつもの種類を少しずつ同時に並べるのではなく、同じアイテムを大量に並べて、それがなくなったら次のアイテムを冷蔵庫から出して並べるという方式なので (写真右)、時間をずらして何度も足を運ばないと限られたアイテムしか楽しめないことになる。気に入ったアイテムが並べてあったら、早めに確保しておいた方がよいかもしれない。
 味に関しては当たりハズレが激しい。だいたい見た目でハズレと思われるものはハズレで (派手な色のものは甘みも総じて派手)、これはいけそうだと思われるものはその通りなので、自分の目を信じて選べばよいだろう。ティラミスは巨大だが味的には当たりで (それでも日本の感覚からすると甘いかもしれない)、クレームブリュレもまずまずだ。
 アイスクリームは、マシンを操作して自分で盛りつけるソフトクリーム方式ではなく、現場のスタッフに個別に申し出て作ってもらう方式なので高級感はあるが、英語が苦手な者はやや不便かもしれない。フレイバーは 6種類。

 何やら悪いことばかりを書き並べてしまったようだが、良いことも少なくない。スープとサラダは種類が多いばかりか、ディスプレイ的にも美しく好感が持てる。
 スープといえば、話が前後してしまうが、中華料理のセクションでは個別オーダーでラーメンを作ってもらうことができ、味もアメリカで食べるラーメンとしては許容の範囲内だ。
 カニも総じてサイズが大きく、また食べやすく縦に割ってある。 「たくさん食べられないように塩を濃くしてゆでてある」 との噂が絶えないカニだが、この店に関しては、塩加減はちょうど良く、噂のようなことは感じられない。醤油はウェイトレスにたのめば持ってきてもらえる。
 かなりクオリティーが高いエビもあったが、ロブスターや生ガキは残念ながらない。現場スタッフに確認したところ、季節的な問題ではなく、とりあえず現時点では生ガキを置く予定はないとのこと。

 あと特筆すべきアイテムとして、1回目の取材では見られなかったが、2回目の取材ではマグロ、サーモン、ホタテなどを使ったセビーチェ (シーフードをライムやコリアンダなどでマリネしたもの) やポキ (マグロの刺身を醤油やゴマ油であえたハワイアン料理) などが登場していた。
 グラスに盛りつけられたこれらアイテムは氷の上にディスプレイされ (写真右)、見た目にもオシャレで他のホテルでは見られない逸品だ。もちろん和食ではないが、味覚的には和食に近く (セビーチェは刺身の酢の物、ポキはマグロのづけのような感じ)、そういう意味では日本人の味覚に合うアイテムも少なくないことになる。
 ピザやパスタなどのイタリアン料理も豊富で、それらが好きな者にとってはかなり評価が高くなるだろう。また、焼き方などで当たりハズレが多いステーキ類も、どちらの取材日もすばらしい出来具合で、本格的なステーキレストランに負けないハイレベルのものを楽しむことができた。マッシュポテトなどの付け合わせ類もレベルが高い。

 極端に和食や中華に固執する者以外は、行ってみて後悔するようなバフェィではないと思われる。特に最近は、従来人気が高かったベラージオやパリスのバフェィの評判が下がってきているだけに、こちらの方がおすすめかもしれない。ただ、ディナータイムは一時間程度並ぶ可能性があるので、それなりの時間的余裕と覚悟が必要だ。
 なお、コーラ、コーヒー、アイスティーなどは料金に含まれているが、カプチーノ、カフェラテ、カフェモカなどが欲しい場合は別料金でウェイトレスに個別にオーダーすることになる。また、アルコール類も別料金で、一般のビールが $5.50、輸入ビールが $6.00、マルガリータやピナコラーダが $10。ワインはボトルで $28〜$42。個別オーダーはその場で精算し、チップも必要。

【 料金 】
朝食 月曜日〜金曜日 8am〜11am: 大人 $19.95
昼食 月曜日〜金曜日 11am〜3pm: 大人 $23.95
夜食 日曜日〜木曜日 3:30pm〜10pm: 大人 $36.95
夜食 金曜日〜土曜日 3:30pm〜10:30pm: 大人 $39.95
ブランチ 土曜日〜日曜日 8am〜3pm: 大人 $31.95

※子供の定義は 3〜8才で料金は大人の半額。
※料金は 2011. 10. 20 調べ

【 場所 】
ストリップ側からカジノ内に入って左側の通路。


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