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砂漠の中の 「不夜城」 といわれているラスベガスの歴史はそれほど古くない。市制こそ 1905年だが、ネバダ州がギャンブルを合法化したのは 1931年のことで、当時のラスベガスにはまだ何もなく、今日のようなにぎわいを見せ始めたのはせいぜいここ50〜60年の話だ。
発展のきっかけとなったのはもちろんフーバーダムの建設だが、完成直後の 1930年代後半においてはまだ特にめざましい発展が見られたわけではなく、ラスベガスは第二次世界大戦が終了するまでは人口2万人にも満たない小さな町にすぎなかった。(ちなみに 2008年の周辺都市も含めたラスベガスの人口は 200万人を超えている)
戦後になっても 「フラミンゴ」 などが開業したものの、40年代はごく限られた採鉱者や軍関係の兵士、それにダム関連の作業員たちがささやかにギャンブルを楽しむ程度のローカルタウンにすぎず、今日のような国際観光都市になったのは、それよりもかなりあとのことだ。
そうした黎明期を抜け出し、ラスベガスが本格的に開花し始めたのは、デザートイン、サンズ、サハラ、リビエラなどのカジノホテルが次々とオープンした 50年代に入ってからのことで、現在のような形態のラスベガスが形成され始めたのはそのころと考えてよいだろう。
その後の発展はめざましく、またたくまに世界を代表するエンターテインメントシティーへと変貌していくことになるわけだが、その原動力となったのがハリウッドスターや芸能関係者らの努力によって作り上げられたラスベガス芸能文化で、エルビスプレスリー、フランクシナトラなどに代表されるエンターテインメントがこの街のビジネスモデルとなり、世界中から観光客を集めることに成功した。
しかしながらショービジネスだけでこの街が発展してきたわけではない。カジノの存在こそが今日の繁栄を支えてきたことは疑う余地のない事実で、その結果、これまではラスベガスといえば 「ギャンブル」 というイメージがあまりにも強く、決して健全なイメージの街ではなかった。
それを大きく変えたのが 90年代に入り続々と誕生したテーマパーク型巨大ホテル群で、その出現はラスベガスを ギャンブルの街から、家族ぐるみで楽しめる総合エンターテインメントシティーへと変えていくことになった。
現在も基本的にはその流れに変わりはないが、90年代後半に入ってから 「子供を相手にしていたのでは商売にならない」 というカジノホテルが増え始め、2000年以降、しばらく続いてきたファミリー路線の見直し機運が高まっており、実際に無料や格安料金で提供されてきた子供向けアトラクション施設が次々と縮小もしくは閉鎖に追い込まれている。
代わりに増えているのが、ナイトクラブ、高級ショッピングモール、カリスマシェフなどによる高級レストラン、高層コンドミニアムなどで、近年は確実に大人向けの高級総合アミューズメントシティーを目指す方向に変化しており、現在それのための大規模な建設工事 (高級コンドミニアムを中核とする複合商業施設など) がいたるところで進められている。
それらトレンドとはまったく別に、ラスベガスはコンベンション都市としての側面も持っている。(右の写真はワールドマーケットセンター)
以前からトレードショーや国際見本市などが多い都市ではあったが、90年代以降のホテルの建設ラッシュにともなう宿泊施設の急増が、コンベンションの誘致に拍車をかけており、開催イベント数におても参加人数においても、すでにシカゴ、アトランタ、ニューヨークなどを抜き、世界一のコンベンション都市となっている。
また会場スペースの部分においても、ラスベガスコンベンションセンター、サンズエキスポ、マンダレイベイコンベンションセンター、ワールドマーケットセンターなどの巨大施設、さらには各ホテル内にある大型ボールルームなど、すでにその総床面積は世界最大で、その上、複数の大型コンベンション施設の新設が計画されるなど、拡大の勢いはとどまるところを知らない。
ラスベガスの強みは、宿泊施設とコンベンション施設の距離が非常に近いこと、空港の利便性 (市内からわずか10分の距離)、エンターテインメント性が高いため人が集まりやすいことなど、それら有利性は都市構造などに起因しており、一朝一夕に他の都市に逆転されることはないだろう。
また、コンベンションで人が集まれば、結果としてホテル、レストラン、カジノなどの収益も伸び地元経済が活性することから、官民一体となったコンベンション誘致のための活動がさかんで、ラスベガス観光局のこの分野における予算は世界一といわれている。
ただ、インターネットの普及に伴い、製品情報などは自宅にいながらして手に入れることが可能になり、新製品と人が一堂に会する国際見本市のようなものは今後斜陽化するとの見方もあるなど、コンベンション都市としてのラスベガスの今後は不透明な部分も少なくない。
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| − ラスベガスに関する統計データ − |
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| ・主要ホテル数 | 約 70 |
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| ・その合計客室数 | 約 134,000室 |
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| ・モーテル数 | 約 150 |
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| ・その合計客室数 | 約 14,000室 |
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| ・市内の人口 | 約 90万人 |
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| ・周辺地域を含めた人口 | 約 205万人 |
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| ・ネバダ州全体の人口 | 約 240万人 |
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