週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2018年 06月 27日号
独立記念日の花火、今年は6月30日にシーザーズで
独立記念日花火大会 at ラスベガス  毎年同じ内容の記事になってしまい、ここの常連読者には申しわけないが、初ベガスの読者からは問い合わせが多い話題なので、今週も例年同様、花火について。
 7月4日は "Independence Day" こと、アメリカの独立記念日。ようするに花火大会の日だ。(右の写真は過去の独立記念日にシーザーズパレスから打ち上げられた花火。以下の写真もすべて過去のもの)

 アメリカ国民にとっての、この日の意味は大きい。そもそもこの国には全国規模の祝祭日が少なく、その数は日本の半分以下だ。
 「日本人は働きすぎ、諸外国は休みが多い」 といわれて久しいが、それはフランス、ドイツ、イタリアなど、おもにヨーロッパ諸国の話であって、アメリカの一般労働者にとって(特に、その職場において勤続年数が少ない労働者)、有給の夏休みなどはないに等しく、ゴールデンウイークも年末年始の長期休暇もない。
 そして数少ない祝祭日も、神聖かつ厳粛な雰囲気のクリスマスをはじめ、サンクスギビングデー、メモリアルデー(戦没者記念日)といった具合に宗教色が濃かったり追悼が目的だったりで、1月1日のニューイヤーズデーを除けば楽しく派手な気分になれる祝祭日はほとんどない。

独立記念日花火大会 at ラスベガス  そんな中、独立記念日だけはさん然と輝く "祝日中の祝日" とでもいうべきめでたい日で、老若男女が祝賀気分に酔いしれ自国の建国独立を祝う。(右の写真はストラトスフィア・ホテルから打ち上げられた花火)
 また、ただ単にめでたいというだけでなく、多種多様な人種や文化で構成されているアメリカにとっては、日本における桜、富士山、独自の食文化、皇室といった国民が共有しやすい価値観のようなものが少ないため、この独立記念日はバラバラになりがちな国民の意識をひとつにまとめる貴重な機会でもあり、愛国心の高揚や人種を超えた結束の日という意味合いも強い。
 もちろん過度なナショナリズムの鼓舞に批判的な意見を持つ者もまったくゼロというわけではないが、少なくとも日の丸や君が代の論争に明け暮れ素直に祝いにくい日本の建国記念日とは大違いで、大多数のアメリカ国民は、この日を単純かつ素直にめでたい祝日として受け止めている。

独立記念日花火大会 at ラスベガス  そんな彼らにとって、建国を祝うスタイルはいつも決っている。Fireworks、つまり花火だ。
 季節を感じるイベントが少ない米国において、この日の花火大会は完全に夏の風物詩として定着しており、年に一度の晴れ舞台といっても過言ではない。(右の写真はシーザーズパレス)
 全米の子供たちが自宅の庭などで花火を楽しみ、自治体や企業はそれぞれの地域で花火大会を主催する。その数、大小合わせて全米で1万を超えるというから半端ではない。
 さらに最近は、家庭での花火による火災事故などを防ぐ目的から、全米各地の市や消防当局が、「花火は自宅でやらずにコミュニティーなどが主催する花火大会を見に行くように」と、家庭での花火を条例で禁止し、花火大会を奨励する傾向にあるため花火大会の数は年々増えているという。
 ちなみに、家庭花火を規制する市が多いなか、ここラスベガス市は容認派で(といっても原則として独立記念日以外は禁止)、毎年この時期になると街中のいたるところに即席の 「花火売りスタンド」(写真右下)が姿を現す。
 買っても当日まではやってはいけないルールになっているので、子供たちにとって独立記念日は指折り数える待ち遠しい祝日だ。
 今年のラスベガス地区での販売解禁日は昨年同様 6月28日。販売免許を持った Phantom社TNT社の合計約300のスタンドで販売される。
 ちなみに、ルール違反の打ち上げ対しては最高 1000ドルの罰金で、今年からは、以下の密告用のサイトも用意されたので、こっそり打ち上げようと思っている者は注意が必要だ。

https://maps.clarkcountynv.gov/AGOL/fw/index.html

独立記念日花火大会 at ラスベガス  さてラスベガスおよびその近郊における花火大会に関してだが、小さい規模のものも含めると、その数は40以上といわれている。
 地元の新聞やテレビなどで紹介される花火大会の数はせいぜい十ヶ所程度だが、実際に小高い丘の上などに行くと、盆地になっている街全体を見渡すことができ、とてつもない数の花火大会が同時進行的に行われていることに気づく。
 ただ、それだけの数があっても、基本的には他の都市と同様、地元民向けのイベントであるため、その大部分はホテル街から遠く、一般観光客がアクセスすることはむずかしい。レンタカーがないと無理だろう。

独立記念日花火大会 at ラスベガス  そうはいってもここは観光都市ラスベガス。観光客の存在を無視することはできず、毎年ストリップ地区のホテル街でも必ずどこかのホテルが花火を打ち上げている。今年は昨年に続きシーザーズパレスだ。
 ただし今年は独立記念日である7月4日が水曜日ということで、週末に集中しがちな観光客に配慮してか、シーザーズパレスでは 6月30日の土曜日に打ち上げる予定になっている。打ち上げ時刻は 9:15pm となっているが、ピッタリの時間に始まるとは限らないので要注意。
 ストリップ地区ではないが、観光客でもアクセス可能な場所としては、同じく 6月30日にダウンタウンのプラザホテルで 10:45pm から、7月4日にストラトスフィアタワーで 9:15pm から打ち上げられる。
 なお、何時間もやる日本の花火大会とちがって、10分程度で終わってしまうので、見逃してしまわないよう十分な注意が必要だ。少しでも遅刻すると見損なう可能性があるので、タクシーやバスでの移動を考えている場合、交通渋滞には要注意。また徒歩で行く場合でも、歩道橋などが非常に混雑する可能性があるので、十分余裕を持って早めに現場へ行くようにしたい。
 「他国の建国を祝ってどうする」 という意見もありそうだが、少なくとも旅行期間中はその「他国」にいるわけで、そこの国民と一緒に慶事に参加し、祝賀ムードを共有することは決して無駄な体験ではないだろう。


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