週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2017年 12月 27日号
カウントダウン花火、7ヶ所のホテルから8万発
カウントダウン花火大会  リピーター読者にとっては毎年同じ内容になってしまい恐縮だが、初めての読者のために、今年も例年同様、大晦日のカウントダウン花火大会について書いてみたい。
 今年で18回目を数えるこの花火大会は、ホテルの屋上から打ち上げられることで知られ、その打ち上げサイトとなるホテル名が主催者側から発表された。(写真はすべて過去の大会のもの)

ラスベガスのカウントダウン花火大会マップ  その内訳は右の地図の赤い部分、つまり北から順に ストラトスフィア、トレジャーアイランド、ベネシアン、シーザーズパレス、プラネットハリウッド、アリア、MGMグランド の7ヶ所で、この顔ぶれは過去5年とまったく同じ。
 かつては毎年のように打ち上げホテルが変わっていた時期もあったが、ここ数年は、これら7ホテルに落ち着いており、年末年始をベガスで過ごすと決めている常連リピーターにとっては、ややマンネリ感は否めないかもしれない。

 アメリカの花火大会は、日本のそれとちがって 1時間も2時間もやらない。多くの場合、10分にも満たない短時間勝負で、主催者側の発表によると、今回の打ち上げの継続時間は 8分18秒。これも昨年とほぼ同じだ。
 つまり始まったかと思えばすぐに終わってしまうので、宿泊ホテルの館内から群衆をかき分けながらストリップ大通りへ出る際は、打ち上げ開始時刻に間に合わず見逃してしまうことのないよう十分注意が必要だ。
 その時刻はもちろん深夜0時ということになるわけだが、厳密にいうと、23時59分50秒にカウントダウン花火がスタートし、新年を迎えると同時に本格的な花火が打ち上げられる。花火の総数は約80,000発で、これも昨年と同じ。

 この時期になると、「どこで見るのがベストか?」 といった問い合わせが毎年寄せられるが、どこを選んだとしても、ストリップ大通りから遠く離れない限り、7ヶ所すべての花火を見ることはできないので (高層ビルに囲まれた環境のため、条件が良くてもまともに見えるのはせいぜい3ヶ所)、場所にあまりこだわる必要はない。
 むしろあっちこっち向きを変えながら見上げていても首が疲れるだけなので、1ヶ所をじっくり見たほうが楽しめるはずだ。群衆の中での移動は困難を極めるので、宿泊ホテルの近くで十分だろう。ただし MGM よりも南、そして Wynn よりも北は、通行人が少なく盛り上がりに欠けるので、できれば避けたい。
 盛り上がりといえば、押しつぶされそうなほどの混雑の中でお祭りムードを楽しみたいという場合は、ベラージオやフラミンゴがある交差点付近がベストということになるが、息ができないほど圧力がかかったりすることもあるので、子連れファミリーや体力に自信がない者は注意が必要だ。ちなみにストリップ大通りは夕刻5時ごろから深夜2時ごろまで歩行者天国になる。

 例年と同様、花火は音楽に合わせて打ち上げられるようになっているが、残念ながら、ほとんどの場所において、その音楽は群衆の歓声が大きすぎてまともに聴こえない。
 どうしても聴きたい場合は、FMラジオ局 The Point (97.1MHz)、もしくは KOMP (92.3MHz) で聴くことが可能。ちなみに今回採用予定となっている楽曲とミュージシャンは以下の通り。

 Auld Lang Syne (Bruce Springsteen)
 Rockin' At Midnight (The Honeydrippers)
 Living After Midnight (Judas Priest)
 Midnight Special (Little Richard)
 Midnight Confessions (The Grassroots)
 After Midnight (Eric Clapton)
 In The Midnight Hour (The Commitments)

 なお今回に限らず、この大会においては、打ち上げ場所と群衆との距離があまりにも近いため、安全上の理由から、いわゆる尺玉のような大きな花火が打ち上げられることはない。
 そのぶん小さな花火を機関銃のようにたくさん打ち上げるのがこの花火大会の特徴で、80,000発を 8分 18秒で割ると、毎秒約160発。それを打ち上げ場所の数の7で割ると、1ヶ所から毎秒約23発という短期集中型の濃密な演出であることがわかる。

 群集の頭上に残骸が落下したりしないよう、風に対する条件がきびしく、時速10マイル(秒速約 4.5メートル) 以上の強風の場合は消防当局の判断により中止になる。
 とはいっても過去17回、中止になったことは一度もないので、楽観的に考えてよいのではないか。

カウントダウン花火大会  風よりも気になるのは気温かもしれない。真冬の深夜ということで氷点下なる可能性もある。
 夏の暑さで知られる砂漠都市ラスベガスではあるが、冬の寒さも侮れないので、それなりの防寒対策が必要だ。ただし幸いにも今年は暖冬で、現時点での予報では、氷点下になる可能性は少ない。(右上の写真内の右端に見える円形のものは仕掛け花火とかではなく電飾された観覧車)
 なお、身動きが取れない群衆の中でビールを浴びてしまったりすることもあるので、高価な服装は避けたほうがよい。

 ビールといえば、アメリカの多くの都市では、繁華街で歩行しながらのアルコールは禁止されているが、ラスベガスではそれが許されている。ただし安全上の理由から、ビン入りのビールは路上で売られていない。ビンは持ち込みも禁止で、プラスティックボトルかカップに注がれた状態で販売される。
 それがゆえにビールを浴びてしまいやすいわけだが、仮に頭からかぶってしまっても、怒ることなく祭の思い出としてそれを楽しむぐらいの心のゆとりを持って臨みたいものだ。
 なお、爆弾テロなどを防止するため、女性のハンドバッグなどよりも大きな荷物を持って群衆の中を歩くことは禁止されているので要注意。
 最後に、強風で中止になる可能性があることを書いたばかりだが、実は一番やっかいなのは完全な無風状態。ビルの谷間に花火の煙がよどみ、打ち上げ開始直後からほとんど何も見えなくなってしまうことがよくある。適度な微風と温暖な気温になることを祈りたい。


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